努力値5700振り

ちょこっと逆張りVGC

【キタカミプロローグ】アブクマ岩ポン対面構築【最終46位】

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 どうもconaです。引退やなぁ~とか抜かしつつ浅ましくもキタカミプロローグやってました。

 結果は最終46位と振るいませんでしたが、ルールがとても面白く、1週間熱中したために色々書きたくなったので、簡単な構築経緯及び個体解説の後、興味がある人向けにキタカミプロローグ全体を通した考察過程を記そうと思います。

↓使用構築↓

 

 

構築経緯

 考察当初からオーガポン/ガチグマを必須パーツとして高く評価しました(当然)。この2つをどう使うかというのが悩みどころですが、仲間大会を通じて「水オーガポンが相手の炎テラ蔦棍棒に怯える」「ガチグマが相手の無テラブラッドムーンに怯える」等、オーガポンやガチグマのミラーのしんどさを頻繁に経験する度に、行動保証の概念そのものの評価が徐々に高くなっていき、この経緯から頑丈を持つ岩オーガポンとチョッキガチグマを使うことを決定。

 上記2体の次に高く評価していたのでアブリボンです。フェアリー技の通りが良い点とアブリボンより早いカマスジョー/マニューラがあまり強くなさそうだったので、このルールでの実質的な最速ポケモンとして扱い、キタカミハバタクカミとしての役割を期待。長い間眼鏡での使用をしていましたが、安定性重視のため襷追い風型での採用を最終的にはしました。

 以上のようにそれぞれが行動保証を持つ3匹を採用し、「アブリボン+ガチグマ→岩オーガポン」を基本選出としながら対面的に立ち回ることをコンセプトとして、欲しい要素と各ポケモンのパワーを整理しながら残りの3匹を埋めました。それぞれの簡単な採用理由は個体解説に記しますので、構築経緯は以上となります。

 

個体解説

アブリボン@気合の襷

特性:鱗粉 妖テラスタル
136-x-80-147-90-193 (臆病 H4 C252 S252)
マジカルシャイン/花粉団子/追い風/守る

・眼鏡も眼鏡で強かったですが、炎ポンの増加が特に動きにくい要因になってしまったように思います。そのため最終的には安定感のある襷追い風型での採用となりました。

・持ち物も技も無難にまとめましたが、守るについて頻繁に使いこそしたものの、あまり有効な択になってなかったような気もするので、別の補助技でよかったなという気がしています。嘘泣きはなんとなく「アリかもな」と思いつつもオーガポン/ドドゲザンとのシナジーが全くないことから敬遠してしまっていました。

・花粉団子は相手のオーガポンへの打点になるのが強かったです。真空波+花粉団子で相手の岩オーガポンが飛ぶ裏技があったり。回復ではあまり打ちませんでした。

 

 

ガチグマ@突撃チョッキ

特性:心眼 無テラスタル
189-x-141-187-108-98 (控え目 H4 B4 C116 D180 S204)
ハイパーボイス/ブラッドムーン/大地の力/真空波

・今回のルールの最強枠。このポケモンを構築に組み込まないのはあり得ないとまで思っていました。実際TOP30に絞ると約8割の構築に採用されていたようです。

・持ち物はシルクのスカーフを長く使っていましたが、相手のガチグマに縛られないことを特に評価してチョッキになりました。先発に襷アブリボンと並べることが多く、抜群の安定感を出してくれました。

・配分は追い風下マニューラ抜き、ノマテラシルクのスカーフブラッドムーンを乱数一個切って耐えを両立。Cが11nになって気持ちよい配分となりました。

 

岩オーガポン@礎の面

特性:頑丈 岩テラスタル
156-172-104-x-116-178 (陽気 H4 A252 S252)
棍棒/馬鹿力/じゃれつく/ニードルガード

・当初は水と炎以外評価していませんでしたが、岩にボコボコにされ見つめ直すことに。岩・格闘の技範囲や、頑丈という特性、炎ポンに強い点の過小評価を自覚し、最高の対面性能を持つ駒として採用することになりました。

・岩オーガポンはなるべく全試合選出したく、ジャラランガを始めとした格闘タイプがいるだけで選出意欲が削がれるのを嫌ってじゃれつくとしました。草技切りにより雨の処理が面倒になりましたが、直前の仲間大会で大きく数を減らしていたこともあり不問としました。

 

ドドゲザン@黒い眼鏡

特性:総大将 悪テラスタル
185-205-140-x-105-93 (意地っ張り H76 A252 S180)
ドゲザン/不意打ち/けたぐり/守る

・持ち前の耐久力に加え、テラスタルでの耐性変更や不意打ちを含めた対応力を非常に高く評価し、TierSに限りなく近いポケモンとして位置付けていました。総大将が対面的に組まれた本構築と相性がいいこともあり、あまり枠として疑っていませんでしたが、構築全体としてコノヨザルが重い一番の要因となってしまっていたので、終わってみるとここから組み直したほうが良かったかもという感想を持っています。ドドゲザン自体トリル対策も兼ねているため、組み直そうとするとまた時間がかかっていたと思うので、そこまで後悔していませんが少し視野が狭かったなと。

・総大将黒い眼鏡の火力が相手の見えていない捲りを作りやすく、さらには悪テラスタルも乗せた際の不意打ちの火力が非常に病みつきになりました。(ドドゲザンに囚われすぎてしまったことを考えると"なってしまいました"でしょうか?)

 

キュウコン@拘り眼鏡

特性:日照り 炎テラスタル
162-x-114-146-120-120 (控え目 H108 B148 C252)
熱風/ウェザーボール/オーバーヒート/シャドーボール

・追い風下の高火力アタッカー、それも鋼に触れるものが欲しかったため採用。シャンデラではないのは役割対象であるドドゲザンの不意打ちが辛いため。この経緯から配分はBに厚くしました。

・追い風展開が刺さりそうな時とフレガ+積み系統に対して出した時に特に強かったのですが、草以外の全てのオーガポンに弱い面があり、耐久に振ってもなお少しピーキーな性能をしていたので、強く使うのであればこの指止まれのようなサポートが必要だったかもしれません。

 

ヤバソチャ@オボンの実

特性:おもてなし 竜テラスタル
177-x-127-187-101-94 (控え目 H244  B4 C228 D4 S28)
シャカシャカ砲/シャドーボール/怒りの粉/守る

・命がけコノヨザル+ネズミ斬イッカネズミへの対抗策が少なく、露骨なものに対しても苦しい選出を余儀なくされることがストレスだったので、怒りの粉での引き寄せを評価して採用。やや重い雨にも出せてちょうどいいかなとは思っていたのですが、オンバーンの暴風やイダイトウのお墓参りが辛く、どのように選出するかをイメージできなかったため、結果的に選出率は低くなってしまいました。

トリックルームはあってもなくても変わらないと思ったので、シャドーボールと守るを優先しました。試合中にトリックルームあったらな~とは思いませんでしたが、あったらあったで選出幅が増えていたのかなと少しモヤモヤする部分もあります。

 

選出

あくまで一例ですが、大体以下のように選出していました。

基本:/@1

壁:/@1

フレガ積み:/@1

トリル:/

雨:/

 

反省

 今回はプレイングがまずいところが結構あったのを前提に......

・覚悟はある程度していましたが、壁コノヨザルの相手がかなりシビアで、細かいプレミを1つしただけで落とすような試合が多かったです。この点についてはドドゲザンの採用がまずく、ヤバソチャが選出できなそうなときに仕方なくドドゲザンを上記の@1の枠に出していたのですが、結局ドレインパンチの的になるだけで敵に塩を送る展開を何回かやってしまいました。同じ役割でも少しパワーが落ちますがアタッカー型オーロンゲ等が良かったかなという気持ちがあります。

・レート1700以降でアブリボン/ガチグマ/岩オーガポンの並びのミラーが非常に多く、ここで差を付けられるような構築をしていなかったため、同速次第の50%の勝率しか出ないような試合がかなり多くなってしまいました。考察をもう一歩先へ持っていく努力が必要だったと感じました。

 

考察過程

 こちらでは使用構築の解説の領域にとどまらない、キタプロ環境・構築考察の過程を書き記したいと思います。時系列ではなく「ガチグマに対する考え方」「ポケモン別の評価」の2つのトピックに分けて書きました。

ガチグマに対する考え方

 ポケモンのプールを見た時にまず思ったことしては、雨/サナガブ/イッカコノヨの3つのアーキタイプが主軸となることが予想され、ここにガチグマがどのように介入していくのか?ということでした。しかし仲間大会に1,2回出ただけで確信できるほどのガチグマ軸の圧倒的なパワー。ガチグマを構築に組み込むかがこのルールの鍵となるとすぐに思い直しました。そしてガチグマの有効な構築への組み込み方として最終的に以下のような整理を行いました。

 

・スイッチトリルの限界

 ガチガチのトリル構築は歴史上結果を残している例が少なく、またガチグマの全体技であるハイパーボイスに関しては火力は決して高くないため一旦NG。しかしガチグマのS数値的にはトリルを絡めて使うのが適正そうだということで、まずスイッチトリルのアプローチで組むことにしました。トリル役は当初自分で殴り役にもなれるシャンデラやブリムオン等を高く評価していましたが、途中から異次元の安定感を持つサマヨールの評価を高くおきました。お見通しで初見殺しをある程度対処できるのも嬉しいです。

 しかしスイッチトリルを使っていくとトリル役がどうという話の以前に、ガチグマのSの設定の難しさが非常に大きな壁になると感じます。トリルをすると下を取られるドドゲザンやローブシンに致命打を貰うため、トリル貼るタイミングが難しいです。ガチグマを最遅にすると、それはそれでトリル前提になりすぎてしまい良くありません。そもそもミラーでは相手のガチグマのSが不明であると、トリルをするべきかどうかすら見当がつきません。このような理由からトリルに頼らない方向で構築を組みたいという考えになりました。

 

・「ガチグマを雑に動かせる」というコンセプト

 ガチグマは最強格なのは間違いないのですが、鈍足かつ特防は低いので、軸にすることを拘りすぎると不安定になってしまうことを懸念し、ガチグマを通すことに固執しすぎないような型・構築を研究する方針になりました。どちらも大きくハマりはしなかったので結局没になりましたが、具体的には手助け採用や耐久ガン振りの弱点保険型などを試していました。

 また上でもミラーには少し触れましたが、ガチグマがガチグマをブラッドムーンで縛り合う関係がかなり不毛です。準速ないし最速などで確実に上からというのはありますが、S操作の主導権の争いが鍵になりすぎてしまうのであまり良いイメージが湧きませんでした。

 

 以上の整理から有象無象に対する特殊耐久を補いつつさらにはガチグマミラーで強気に動かせるチョッキガチグマを選択。またS振りでさらにミラーを意識しつつ、追い風と合わせることで攻勢にも出やすくしました。追い風役となるアブリボンを高く評価していたこともあり、襷アブリボン+チョッキガチグマの安定性の高い並びは思い付いた時点でもかなりしっくりきました。チョッキの火力不足の部分が気にならなかったわけではないですが、少なくとも無テラブラッドムーンに関しては十分な火力があることがチョッキで使っても良い理由になると考えていました。そして今回紹介した構築の作成に至ります。

 

ポケモン別の評価

 取り組みの中で3回Tier表(左右差あり)を作成・更新し、思考の整理(兼いいね稼ぎ)をしていました。こちらを基にポケモンの評価の推移を書いていこうと思います。

10/1(日)時点

・とりあえずガチグマが最強だと気付いた段階。それでも雨/ガブサナ/イッカコノヨのパーツは基本的に評価を高くしていますが、ガブサナのパワーの低さを実感した直後だったので特にサーナイトの評価を落としています。

・ガチグマとの相性からスイッチトリルのパーツになるポケモンについてはかなり無条件で評価を高くしていました。

・こちらは最後までずっとそうですが、オーガポン以上のSを持つポケモンの評価も意識的に高くしています。逆にオーガポン以下のSであるポケモンは減点する意識でいました。アブリボンは内心もっと評価が高かったですが、悪目立ちしたくなかったので一旦この位置にしていました。

・オーガポンについては対ガチグマ及び雨に対する安定感を主な理由として水オーガポンをトップに。この指の要素を高く評価していたので、水がこの指止まれと最も相性が良いというのも大きいです。

・他には特に注目していたのはローブシンムクホークローブシンについては結局微妙でしたがこの時点でムクホークの強さを感じていたのはセンスが良かったかなと思います。

 

10/2(火)時点

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・前回時点から悩んでいましたが、ドドゲザンを一つ抜けた位置に置きます。評価自体は最終的にもかなり正しいとは思うのですが、このせいでなるべくドドゲザンを採用したいという気持ちが先走ってしまったような気もします。

アブリボンが強い確信を得たので思い切ってBに。オンバーンを思い切ってCに落とすかを悩みつつ。

ムクホークはCで保留しましたが、Bに限りなく近いという評価。ローブシンは強いと思ったけどな~うーん。

・ロンゲコノヨの評価を下げたのは、蔦棍棒の急所効果のせいで結局上位に残るはずがないという考えでしたが、壁構築のTierが高いルールになるのが嫌だったという気持ちもややあります。(環境操作的な意味ではなく)

・Eについては「TOP30に1体でも入っていたら謝る」という基準でわけました。イエッサンとピッピは使用者が多い割に採用理由がよくわからず、恐らく適当に採用されていると感じたので意識してEに入れていました。

・Dにいる岩オーガポンは...すみません。翌日の配信の冒頭でも「岩オーガポンは使う理由がよくわかんないけどな~」とか抜かしていたのですが、ちょうどその配信で2回岩オーガポンにボコボコにされ撤回することに。。。こうなってしまった理由は個体解説のところで書きましたが、岩・格闘の技範囲・頑丈・対炎ポンへの過小評価が大きかったです。

 


10/5(木)時点

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・まずは上述の通り岩オーガポンを底上げして、岩オーガポンが最強のこの形で結論としました。

・コノヨザルではなく、ジャラランガが頭1つ抜けているという評価は思い切ったのですが、ここは正しいようで良かったです。評価理由としてはじゃれつく持ち以外のオーガポンに強い点と、積み型以外にも可能性があると感じていたことです。 

・ヤバソチャ/イッカネズミ/アブリボンの評価に若干ズレがありましたが、S~Bについて入れるポケモンを絞った割には概ね正しく評価できたように思います。

・Cのエンニュート/キュウコン/シャンデラの並びから見られるように炎打点の評価がやや高いですが、結果を見るとよくなかったようです。実際僕の使ったキュウコンはあまりハマってはいなかったのですが、使った上で何故なのかよくわからない。

・Eについて謝らないといけないのはカビゴン/キラフロル/クワガノン/コジョンド/イエッサン♀でした。最終30位を記録したカビゴン/キラフロル/イエッサン♀採用の構築にEランク予想が破壊されて笑ってしまった。それでもキラフロルについては「なんかありそう」って思わなかったのは流石にセンスなかったなと思います。キチキギスは悩んだ末にDに入れたのに。

・Dに入れたポケモンで結果を残したのはマシマシラ/草オーガポン/イイネイヌ/エルレイドでしょうか。特にエルレイドは一回自分で使った上でしっくりこなかったので、正しく評価をできなかったことが残念です。

 

終わりに

 世界大会の惨敗その他諸々のショックがあり、ポケモンからはしばらくは距離を置くつもりでしたが、まあ面白そうなネット大会がきたので予想よりも早く再び触れることに。

 そしてポケモンをやるにしても取り組み方というか楽しみ方を変える必要があるなと思っていたので、STAR BURSTの際に情報量の少なさが話題になったこともあり、今回は仲間大会配信で積極的に考察内容を発信しながら取り組むことにしました。特に今回のネット大会はライト層の方もかなり興味を持っていたようで偶然にもこの試みはかなり良かったように思います。配信コメントやDM、リプで相談を頂くこともあり、やりがいはかなり感じました。人それぞれの啓蒙活動。自分としても色々考察を話しながらやるのはとても楽しかったです。

 引退という言葉を口に出した以上、ダラダラやってるのもなんか情けねえなあ~と思いつつも、しずくオフとキタプロへの参加を通じてポケモン自体は面白いゲームであることを再認識できた点は良かったと思います。今回のように自分が楽しめるかというのを特に重視してポケモンは好きなように続けていきたいです。まだ色々悩んでる途中で、見苦しくてすみません。

 以上ここまで読んで頂きありがとうございました。質問等ございましたらTwitterまでお願いします。

 

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【SVダブル レギュD】追い風晴れイダイトウ【WCS2023 Day1使用】

 こんにちは、conaです。
 今回はWCS Day1で使用した構築の紹介です。
 結果は3-3で敗退となってしまったのですが、自信を持っていた構築だったので、構築記事として書き残させてください。

1.構築経緯

 レギュレーションDが始まってからペリッパー+イダイトウをかなり長く使っていましたが、ずっと雨ウェーブタックルよりも、後発でイダイトウが出てからのお墓参りに強さを感じていた点に違和感を覚えていました。確かに雨ウェーブタックルの超火力は魅力的ではありますが、反動のせいで基本1-1交換にしかならず、また草や水のテラスタルで受けられてしまうこともあります。対してお墓参りはデメリットなし非接触という性質からいたずらに体力を削ることはなく、テラスタルで受けられることも普通ありません。

 ペリイダイトウ自体は詰めに詰めた上で諦める選択をした上で、「お墓参りは強かったけどな......」という思いを抱えながら過ごしていたところ、トルネロス+適応力イダイトウの形が海外大会で結果を残しているのを見ました。その取り巻きはあまり納得がいかなかったのですが、お墓参りの強さを人一倍知っている自信のあった自分としては、試しがいのあるコンセプトだと思い、自分なりに組み直すことにしました。

 組み直した...とはいっても既存の追い風構築で強いと思った要素をピックアップしただけです。トルネロスの日本晴れは個人的にかなり評価が高く、これを活かした形で組まれた追い風構築は常に注目していました。日本晴れの評価が高かった理由は現環境最強ポケモンの一角であるハバタクカミをサポートしつつ、現環境最強ポケモンの一角であるウーラオスを弱体化させることができる攻防一体の技であるからです。追い風役のバリューを高めることは、どの世代でも追い風構築の課題である中で、日本晴れ採用によるトルネロスのバリューの増加は目を引きました。

 晴れはイダイトウとのアンチシナジーがやや気になりますが、完全にお墓参りをメインウェポンを捉えていた点や水ウーラオスに無理やり突破されるリスクを低減できるメリットもある点から問題なしとしましたし、実際にその通りでした。

 よってトルネロスの日本晴れ採用と、ハバタクカミ(Cブースト)の採用は確定。基本選出となるもう1枠は、トルネロスと合わせて先発向きのポケモンにしたいところでした。これはハバタクカミもイダイトウも裏のスイープ役に据えたいためです。
 そして日本晴れも活かす熱風持ちで考えるとそれは自然とヒードランに決まりました。もちろんイーユイも候補ではありましたが、元の耐久値や神速耐性を始めとした安定性を持つヒードランを上回りませんでした。

ということで仮組み。

 詳細な個体解説は後に行いますので、採用したポケモンの話を続けます。
 以上の4体はコンセプトの成功と共に、高種族値で固められたことによって十分なパワーがありました。しかしそもそも追い風構築が抱える課題に向き合わないといけません。
 具体的には主に①ミラーと②テツノカイナです。
 ②についてはそもそも高耐久がという話であるのですが、今回の構築では生半可な高耐久ポケモンは晴れ眼鏡ハバタクカミでゴリ押せてしまうので、テラスタル+ヘビーボンバーで常にハバタクカミを睨んでくるテツノカイナを特に意識したいところでした。
 その他にはトリルも意識したいところでしたが、イダイトウが終盤のクレセリアを楽に処理でき、ガチグマの空元気も無効と、通常の追い風構築より楽に戦えそうな要素が揃っていたので一旦保留としました。

 結果①はSブーストテツノツツミ、②はランドロス(チョッキ)で対応しようとし、実際に組んでみましたが、これではテツノカイナの対処札が足りず、もっと厚く組みたいということになりました。
 そうなるとテツノツツミを採用していることが間違えている...という発想に行き着きます。対してもう1体の追加採用であるランドロスの対テツノカイナ性能は十分なものを感じていたので、こちらをミラーを含め、扱いやすくなるようスカーフにするとハマりがよくなりました。あまり評価の高くなかった飛行テラバーストが想像以上に勝ち筋になりやすい点も嬉しい誤算でした。
 しかしテツノツツミが抜けると、日本晴れがあるとはいえ水ウーラオスが極端に重い...となると、当然入ってくるのがモロバレルですモロバレルを6体目においたことで、目標だったテツノカイナに厚くすることを達成でき、またトルネロスに依存しない選出パターンが大きく広がったことでBO3においても強い構築にできた確信を持ちました。

 細かい調整を加えつつ、以下が完成形になりました。次項で個体解説に移ります。

 

2.個体解説

※パーティ画像を再掲。

 

トルネロス化身@メンタルハーブ

特性:いたずらごころ 霊ラスタル
186-x-116-145-117-129 (図太い H252 B124 D132) ※S個体値26
こがらしあらし/追い風/挑発/日本晴れ

・調整、メンタルハーブ

 個人的な考えとして、基本的にトルネロスの型はSを高めた隠密マントか耐久に寄せたメンタルハーブの2択と捉えています。もちろんオボンの実は非常に強い持ち物で、できる限りそうしたいのですが、オボンの実にするには構築全体として条件があって...という話はかなり長くなるので割愛。とにかく隠密マントかメンタルハーブかの2択で、とりあえず当初はHSベースの隠密マントにしていました。
 しかし途中で雨乞いトルネロス+スカーフウーラオスの対処が難しいことに気付きます。そこでトルネロスのS個体値を落とし、確実に日本晴れを後攻で打てるようにすることにしました。Sを落とさざるを得なくなったことで相手のトルネロスの挑発に対するリスクが極端に高くなってしまったので、持ち物をメンタルハーブに持ち替えて確定となりました。

・挑発

 技の選択枠となるとここですが、モロバレルへの安定行動、メンタルハーブ以外のクレセリア(オープンシートだと選出段階でメンハがゴーグルか見える!)への対応策、壁+積みへの妨害が主な理由となり外せませんでした。

 

ヒードラン@木炭

特性:もらいび 妖ラスタル
167-x-126-182-126-141 (臆病 H4 C252 S252) 
熱風/大地の力/鬼火/守る

木炭

 とにかく熱風に価値を見出していたので、持ち物は木炭。命の珠はそもそもイダイトウに取られている他、やはり反動に見合うメリットが得られていないという判断です。その耐久耐性から複数回の行動がしやすいことにも木炭は噛み合っています。

・調整

 調整は当初控えめHCベースと思っていたのですが、ヒードランだけ残ったときの不便さや、相手の凍える風の鬱陶しさ、ヒードランに早々に倒れてもらいハバタクカミとイダイトウに繋げたほうが良い場面の多さ等を感じたことから臆病CSに振り切りました。オープンシート上でも見えない情報であることから不意をつきやすく、かなり良いチャレンジだったと思います。

・妖テラスタル

 テツノカイナの格闘技を半減する他、主にパオジアンやウーラオスにテラスタルを読まれるリスクを減らします。

・鬼火

 主にテツノカイナに打つためのものです。トルネロス+ヒードランを基本選出とすると、ここにテツノカイナがあまりに刺さってしまう点、カウンターを用意する必要があったため、その結果の採用です。狙い通りの働きをしてくれていました。

 

ハバタクカミ@拘り眼鏡

特性:古代活性 妖ラスタル
143-x-89-182-156-182 (控え目 H100 B108 C84 D4 S212) 
マジカルシャイン/ムーンフォース/シャドーボール/ミストフィールド

・調整

 Sラインはトルネロス抜きを死守しつつ、ミラーも意識して気持ち早めに。Cブーストが必要だったのでするとCも自然に決まり、残りをHBに回しました。本当はCを削りBかSに回したいところでしたが、Cブーストでないといけない関係上それは叶いませんでした。

ミストフィールド

 あまりにイエアルマに勝てなかったので、全く打たなかった10万ボルトの代わりに採用。拘っての使用のため択にしかなりませんが、本番ではこの技のおかげで1本は取れたので判断は間違っていませんでした。(2本取ることは叶いませんでしたが...)

 

イダイトウ♂@命の珠

特性:適応力 悪ラスタル
195-180-86-x-95-130 (意地っ張り A252 B4 S252) 
ウェーブタックル/お墓参り/アクアジェット/守る


・悪テラスタル

 主にテラスタルする理由となる不意打ちを半減するタイプから選びたく、これを満たすテラスタイプとして当初はフェアリーでしたが、イエアルマ対策、ボルトロス対策になり得る悪の方がメリットが多いということで、悪に変更しました。
 仕様によりテラスタル時に適応力は消えてしまいますが、それでも耐性テラスタルの方が良いという判断でした。

・適応力+お墓参り

 適応力お墓参りの爆発力は凄まじく、2落ちの威力150であればHB特化モロバレルですら中乱数で落とすので、ゴリランダーやヒードランなどは当然耐えることはありません。威力100ですら無振りウーラオスに84~100%と、少しでも削りを入れてしまえば容易に倒すことができます。
 当初の狙い通りメインウェポンをお墓参りに据えることで、イダイトウに2体以上倒すバリューを発揮させることも楽になりました。

 現環境のスタンの主軸となる水草(炎)+テツノカイナのサイクルを問答無用で破壊することができるため、選出の駆け引きの部分でも圧力を常に発揮します。パオジアンに弱い点や半端とも取れる素早さ等、不安定な部分はあるものの、水ウーラオスに替えて採用する価値は十分あるポケモンでした

 

ランドロス霊獣@拘りスカーフ

特性:威嚇 飛行ラスタル
165-197-115-112-101-151 (意地っ張り H4 A252 B36 D4 S212) 
地団太/岩雪崩/とんぼ返り/テラバースト

・調整

 スカーフ水ウーラオスを意識してs150は絶対に欲しいところですが、それ以上はほとんどミラーでしか活きないので気持ち程度に151でとどめました。逆にスカーフランドロスミラーでは抜いているかどうかはかなり重要な部分になる点、悩みどころでしたが、ちょっとのB振りがいきることもあったのでこのままとなりました。

 

モロバレルゴツゴツメット

特性:再生力 水ラスタル
221-x-132-x-103-50 (図太い H252 B236 D20) 
花粉団子/怒りの粉/キノコの胞子/守る

  特筆すべきことはないと思います。当然パワーの高いポケモンで、6枠目に入ってきてくれたのは幸運でした。

 

3.雑記

 反省というか言い訳というか...こういう話をするのはあまりスマートではないし、僕も好きではないのですが、すみません。

 コンセプトとなったお墓参りの一貫性を活かし、対スタンで一歩有利に立てていた点は狙い通りでよかったですし、予行演習としていた大会直前のてるるんチャレンジではそれを活かして準優勝という十分な結果を残すことができました。ただWCS本番では、イエアルマ×2ガチトリル×1で3敗と、パオジアンやテツノカイナの不在によりギミック系統に対する対策がかなり薄くなっていたことがそのまま出た形となってしまいました。配信卓の試合を見る限りメタを読み違えたとも思えず、ただやり場のない気持ちでいっぱいです。

 今も細かいミスや、駆け引きの部分でプレッシャーのない行動があったことを反省はするものの、それでも噛み合い次第では抜けの目が大きかったんだという自負が残り、結果が出なかった事実がただただ苦しいです。

 幸運なことにも今まで自信のある時はいつも運を始めとした噛み合いが味方をしてくれていたので、自信と結果が乖離してしまうことに慣れておらず、このようにまだ結果を受け止め切れてないのが正直なところです。子供のようで情けない話ですが。

 来年も全国大会、世界大会に出られるかというとそれは自信を持って言えませんし、社会人としてポケモンに割けるリソースも限られつつあります。さらには一番苦手な人物が今年優勝してしまったので、目を背けていた心の曇りと、これから常に向き合わないといけなくなってしまったことも辞めてしまう理由としては十分です。
 それでもDay2コンプレックスとでも言うべきこの気持ちはどこか解消しないといけないとは思いますし、チャンスがまた得られたのなら、それを今回以上に大切にしたいと思います。


 WCSまでの取り組みにあたっては、練習・フィードバックの面でクロ、アルベガ、ナツメグさんに、個体調達の面でクロサナ、grandに大きくお世話になりました。ありがとうございました。
 また練習を見守ってくれていたサーバーの面々や応援してくれた方についてもありがとうございました。

 以上です。ここまで読んで頂きありがとうございました。

【SVダブル レギュC】ステロ→ハバユイorハバギシリ【PJCS2023本戦/ライブ大会 世界大会権利獲得】

 こんにちは、conaです。今回はPJCS2023本戦以降に使用し、追加開催本戦を8-2 1585で突破、ライブ大会においては2-2で世界権利を獲得した構築の紹介です。

 追加開催本戦において、同じ構築を共有したクロ(@f_kc56)は最高1566、ミゲルさん(@nyannyannika)は最高最終1580と、惜しくも本戦突破はなりませんでしたが、全員が高水準の成績を出すことができていました。※ボーダーは1581

 構築経緯がかなり長くなってしまいましたが、ステルスロックハギギシリなど、珍しい要素が採用された経緯がわかりやすく理解できるように書きましたので、興味を持って読んで頂けると嬉しいです。

<目次>

 

1. 構築経緯

1-1.イーユイ+ステロ展開の決定、仮組みまで

 本戦に向け既存にないアーキタイプを生み出すことを目指して色々なマイナーポケモン、組み合わせを試し、廃案を量産する中で、やはりレギュレーションCは厄災を補完でいれるより厄災を軸に構築を組んだほうが強いと思い(バカみたいな気付きですが)、まずは使いたい厄災を決めようという方針にすることを決意しました。
 そして厄災の中ではイーユイがサイクル戦の拒否性能が高い点で特に自分の手に馴染んでいたのでイーユイ軸でスタート
 イーユイを使ってハバカミを使わないのは意味がわからないので、とりあえずハバカミ+イーユイ(以下ハバユイ)は確定とします。型は色々ありますが、自分としてはレジエレキ+ウーラオスの時代から後発 S操作+高火力の構想が一番使い慣れているので、ハバタクカミの後発Sブースト凍える風を活かした形で組むのはほぼ確定としていました。

 ハバユイを使う上でまず課題になるのが、対パオジアンカイリュー(以下パオカイ)でした。イーユイが神速によって問答無用で倒されてしまう点が特に大きく、立ち回り上不利を背負いやすいです。しかもパオカイはどんなタイプの構築にも入る汎用性の高さがあります。
 現状その対策として用いられることが多いのがギャラドスで、威嚇と縦の相性補完でサイクルを回しつつ電磁波によってイーユイが殴りやすい環境を整えていく構築が結果を残していました。
 しかしギャラドスというポケモンの攻撃技の貧弱さからくるパワー不足、そして10万ボルトハバタクカミ、サーフゴーの流行により安定行動できる場面の減少が大きく、特にBO1の環境では使用する気になれませんでした。
 そこで、別のアプローチのパオカイ対策として注目したのがステルスロックです。以前に、「シングルバトルではステルスロックコノヨザルが初手パオジアンにはドレインパンチが強く、裏パオジアンにはステルスロックで襷を削れ、どんなパオジアン構築にも安定して立ち回ることができる点で評価されている(しかも精神力で氷柱怯み対策になるらしい!)」という話を見たときから、初手のパオカイに対面で戦えるステルスロック持ちを活かす構想が、ダブルのパオカイ対策として成立するのではないかというのはずっと考えていました。

 ステルスロックといえばディンルーですが、ハバユイとの噛み合わせが悪いので一旦除外。シングルの構築記事を眺めて様々なステロ使いを探す中でまず注目したのがサケブシッポでした。ステルスロックに加えて電磁波による盤面作りの能力アンコール+金縛りや嘘泣きによって対耐久ポケモンへ役割を失わない点、そしてこれらを高い耐久と素早さから遂行できる点を評価しました。
 次にサケブシッポの隣に立たせるポケモンですが、上述と同様にディンルーを除外すると、真っ先に浮かんだのがディンルーと対をなすチオンジェンの存在でした。攻撃を下げる効果が対パオカイに噛み合いそうな点やカタストロフィがサケブシッポのできない削りの部分を大きく担える点、自然な案だと考えました。そして初手から繰り出すチオンジェンの型として以前より注目していたのが突撃チョッキ持ちのチオンジェンでした。たまにマッチングしたときに非常に処理に困ったことからチョッキディンルーと同様に、ポテンシャルの高いポケモンであると捉えていたため、とりあえず試してみることに躊躇いはありませんでした。

 こうして先発はサケブシッポ+チオンジェンで出し、ステロ電磁波で盤面を整えつつ、後発ハバタクカミ+イーユイでスイープしていくという構想の下、4体を決めました。
 しかしこの4体だけでは合体非合体に関わらず寿司系統に対するダメージソースが足りないと感じたので5枠目にキラフロルを採用し、毒とカタストロフィを絡めての突破を目指しました。

 

 以上の経緯から以下の5体をスタートとして、試行錯誤を始めることとしました。

 試してみるとステルスロック+ハバユイの構想は想像以上にうまくいき、金脈に成り得る手ごたえを感じました。しかし当然それと同時に課題も多く見つかったため、改善に向けた試行錯誤を始めます。この時、実力と感性が近いクロと、考察力を尊敬するミゲルさんを誘って一緒に構築を練り上げることにしました。

 以下は当時の個体解説と雑感です。

サケブシッポ...技構成の理由は上述の通り。高い耐久と素早さから非常に仕事がしやすく刺さる試合では活躍してくれましたが、サーフゴーに弱すぎる点や隣がチオンジェンであるのもあって嘘泣きがそこまで活きず、高耐久のポケモン相手が想像以上にしにくいことに特に不満が大きかったです。総じて極端に活躍できないマッチアップが多く、軸にすることの難しさを回していくうちに徐々に感じていました。

 

チオンジェン...想像以上に強かったです。サケブシッポに不満が多かったのに対し、チョッキチオンジェンはもっと使い続けたいと思わせてくれました。技構成はぱっと考えて強そうな技を入れてみましたが、まだ改善の余地があるのではないかと思いました。特に不満を感じたのが、パオジアンモロバレルサーフゴーへの遂行手段として入れた炎テラバーストでした。火力不足から遂行しきれないことが多く、何より炎タイプになることで新たな弱点が多く現れること、特にイルカマン系統に裏目になることが不満に感じました。

 

ハバタクカミ...後発凍える風ハバタクカミは前回の構築でも使用しており、非常に使い慣れていたので、細かい数値やテラスタイプの調整はあると思ったものの不満や改善点は基本ないと感じていました。

 

イーユイ...後発のスイープ目的の採用であるため、対面性能を考えて最初は襷での採用でしたが、後述のキラフロルに襷を譲ったため、持ち物を木炭に。耐久に大きく努力値を割き、基本的に1発は何でも耐える耐久を実現しつつ、Cを削った分は木炭で火力を確保することで、襷と同様の使用感を目指した調整を施しましたポケモン自体は強いと感じたものの、横のハバタクカミが凍える風という低威力の技を多く打つことから、瞬間火力の物足りなさを感じることが多く、型を改善する必要性を感じていました。

 

キラフロル...当初寿司系統にのみ選出する予定だったので、合体されても行動保証が欲しいということで襷を確定。キラースピンとニードルガード以外の技は適当に。くらいのテンションでしたが、キラースピン+カタストロフィの相性の良さが凄まじく、回していくうちにみるみる選出率が上がっていきました。当初は当然特性は毒化粧でしたが、選出回数が増えるにつれキラースピンがモロバレルや毒ディンルーに通らないことを不満に思うようになったため、しばらくして特性を腐食に変更しました

 

1-2.キラフロル+チオンジェンへ、補完枠の指針

 最初の仮組みでは、出せない対面が多いサケブシッポが基本選出に組み込みづらい点を一番の問題に感じつつ、チョッキチオンジェンにはかなり可能性を感じていました。そこでサケブシッポに代わるステルスロック使いを探すことにしましたが、耐久が物足りない、削り性能が物足りない、素早さが物足りない、技が物足りないなど、どうしても我儘な欲求を満たすポケモンがおらず、、、となっていたところちょうどキラフロルがステルスロックを覚えることに気付きました

 試運転では思いのほかキラフロル+チオンジェンが想像以上の強さを誇っていました。だったらここにステルスロックを組み込みつつ、さらにこの組み合わせのために型をチューニングアップすれば、良い基本選出になるのではないかと考えました。

 同時に補完枠も決めていきたいです。
 まずキラースピンが通らないサーフゴー、キョジオーンはサケブシッポと変わらず引き続き厳しいです。その他にもミミズズディンルーなど、キラースピンに耐性がありながら、耐久の高いポケモンの突破に苦慮することは多いことは明白でした。そこで、もう一つの高耐久ポケモン攻略方法として、イーユイを何度も動かすというアプローチを取ることにしました。具体的にはイッカネズミを採用し、嘘泣き、この指とまれ、フレンドガードを活かしつつ、イーユイと合わせてダメージレースで優位を取っていく案を実行しました。またワタッココータスの眠り粉も鬱陶しく感じていたため、この指とまれ+熱風によって、安定して手痛い一撃を与えられることも評価しました。

 次に厳しいと感じていたのが、合体寿司と追い風でした。この2つを相手にするには耐久の高いポケモンが足りていません。選出のイメージはキラフロル+チオンジェン→ハバタクカミ+固いポケモン として、条件に合うポケモンが中々見つからなかったのですが、ポケモンセンスのある友人のりおくんからアドバイスを受けて、オボンヘイラッシャの単体採用を決めました。そもそも合体ヘイラッシャを受ける上で特性天然が一番効率が良いこと、またD振り+ヘビーボンバーによって相手のハバタクカミに隙を見せないことが特に評価できた点でした。

 

 以上の考察から組みなおし。またそれぞれの型についても多くの改善を施しました。

 ※重要な変更点を赤字で記載。

キラフロル...上で解説した通りステルスロックと共に基本選出に抜擢しました。チオンジェンと並べると、地面技以外では全く気合の襷が発動しなかったため、攻撃を2耐えする可能性を高めるためにがっつり耐久振りに。地面技はシュカの実で対策しました。懸念だった合体寿司に対しても、キラフロル+チオンジェンの前でいきなり合体してくるプレイヤーは存在しない点、襷は必要ありませんでした。

 

チオンジェン...技構成の大幅な変更、そしてその内容が目を引くかと思います。ただ本筋から逸れた話が長くなってしまうため、一旦こちらについては 2. 個体解説に後述とします。ラスタルは炎の反省を活かして、弱点の少ない水に。キラフロルとの補完を考えると毒ではありませんでした。

 

ハバタクカミ...変更なし。テラスタルを基本切らないのであれば、タイプは草が一番強いと引き続き思っていました。

 

イーユイ...耐久振り木炭に火力不足を感じていた点、イッカネズミでサポートする選出を裏選出とした点、拘り眼鏡によって火力を底上げしました。守るがない点は不満ではありましたが、凍える風+火炎放射のリーチが大幅に伸びたのでトントンというところでした。

 

イッカネズミ...襷が余っていたので、行動保証を付けるため気合の襷。火力補助は怒りの前歯ではなく、嘘泣きをチョイス。命中安定なのが好印象でした。フェイントは対パオジアンで打つことを特に想定しての採用。使用感として、イッカネズミ+眼鏡イーユイ自体は強かったのですが、それ以外の出し方ができない点が不満に感じていました。存在する構築が比較的多様な環境であることを考えると、1枠に求められるべき役割対象はもっと広くあるという感覚があり、変えるのであればこの枠だと考えていました。

 

ヘイラッシャ...先発に出して荒らすことより、後発に出して対面勝ちすることを期待しての採用のため、食べ残しではなくオボンの実。当初想定していた対追い風、寿司に対する性能は十分にあり、持ち前の耐久力と欠伸でそれ以外の一部のマッチアップにも誤魔化しを効かせることができる点、イッカネズミと比べると評価はかなり高かったです。

 

1-3.構築の仕上げ、ハギギシリ採用へ

 この時点でも構築としてはまあまあな出来だったので、課題の整理もしやすかったです。イッカネズミの枠を変える方針を取りつつ、以下の2点に課題を絞り込みました。

イルカマン、ハッサムが厳しい。ハバユイの行動が著しく制限される。

後発のチョッキテツノカイナやディンルーが厳しい。ハバユイの通りが悪い相手の後発がどうにも厳しく、ハバカミと合わせられる強力な物理打点の必要性を感じる。

 イッカネズミ選出に対処を頼っていたイッカネズミ系統及び晴れに対しては、回していくうちに他5匹でも対応可能だと気付いたため、とりあえず上記2つの課題をとにかく解決しようという方針になりました。

 ①の解決を考えた時に、真っ先に浮かぶのが先制技無効化特性です。しかしリキキリンは素早さが構築に合わず、アマージョについても素早さがあと一歩足りない上、技範囲や火力についても物足りない、、、ということで悩んでいたところ、もう1匹の先制技無効ポケモンの存在を思い出しました。

 それがハギギシリです。元々ウェーブタックルという技自体を非常に評価していて、ポケ徹で度々ウェーブタックルを覚えるポケモンを調べていたので、ハギギシリがウェーブタックルを覚えること、AとSに関してはそこそこ悪くない数値を持っていることは知っていました
 実際によく調べてみると特に目を引いたのが、S種族値92。補正をかけずとも実数値144を出すことができ、これは凍える風ハバタクカミを使う上でどうしても満たしたかった-1ハバタクカミ抜きを容易に実現する数値です。A種族値は105ですが、補正をかければ実数値で172。ウェーブタックルの技威力と持ち物補正を考えると、十分な単体性能を感じました。不安な耐久も上から殴って倒せそうなポケモンが多いので問題なし。当然先制技は受けないので凍える風と合わせればほとんどの対面で上は取れます。
 エスパーという技範囲が偶然②の課題も綺麗に解決していそうです。イーユイとハバギシリを使い分けることで多くの構築に対応できそうと感じました。

 ということで、早速クロに試運転させたところ、すぐに「強い」というフィードバックを得ます。自分でも使ってみたら本当に強くて2人でめちゃくちゃ笑ってました。その後、ミゲルさんにもアイデアを共有。最初は半信半疑だったものの最終的に「文句なし」とのお言葉を頂きました。

↓平日昼はクロに試運転とフィードバックをしてもらっていました。ハギギシリ採用時のフィードバック。

ハギギシリって昔使われてたんかな~って「ハギギシリ ダブル」で調べようとしたらこれ

 イッカネズミoutハギギシリinに合わせて、イーユイの型を変え、以下のように構築が完成しました。

チオンジェン....変更なし。この技4つが決まってから1回も技構成で悩むことはなかったです。

 

キラフロル...技と持ち物はずっと同じでしたが、耐久をBDどちらに寄せるか、素早さはどこまで取るべきかで苦心を重ねていました。

 

ハバタクカミ...変更なし。

 

イーユイ...イッカネズミがいなくなったことで、眼鏡である必要はなくなり、襷が余りました。当初からずっと悩みに思っていた瞬間火力の部分はオーバーヒートを採用すれば解決できるのではないかと気付き、襷+オーバーヒートでの採用に至りました。

 

ハギギシリ...一方的に相手を倒すことでしかこのポケモンが生存する術はないので、珠での採用。技は自然に一致技を採用し、悩む余地もなかったです。テラスタイプ飛行はミミズズディンルーを意識しての選択でした。詳細な理由は個体解説で後述。

 

ヘイラッシャ...テラスタイプについて、第1回本戦では草でしたが、再開催本戦では毒にする変更を加えましたハバユイツツミに対処しやすくすることが目的です。それ以外で特に不満はなかったので変更はありませんでした。

 

 上でも書きましたが、ハギギシリは採用してすぐに強さを感じさせてくれ、これまで手の届かなかった部分もほぼすべて解決してくれていたので、一気に構築が完成したという実感を得ました。

 長くなりましたが、構築経緯は以上です。

 構築のポイントは以下の3点。

①基本初手キラフロル+チオンジェンで、削りとステルスロックで場作り。

②裏からはハバタクカミ+イーユイ、またはハバタクカミ+ハギギシリで対面勝ちしていく。

③合体寿司や追い風をはじめとした苦しいマッチアップはヘイラッシャで誤魔化す。

 

 構築経緯で書ききれなかった個体の詳細について、次項で解説していきます。

 

2. 個体解説

 ※パーティ画像を再掲。

キラフロル@シュカの実 

特性:腐食 草ラスタル
189-67-111-151-128-123 (穏やか H244 B4 C4 D124 S132)
キラースピン/パワージェム/ステルスロック/ニードルガード

・毒化粧は発動してもカイリューにダメージを入れられない点、そこまで強力ではないと判断しました。それよりもモロバレル、毒ディンルーにも安定してダメージを稼げる腐食が有用でした。

・チオンジェンとシュカの実のおかげで、基本的にどんな攻撃も1発耐えてくれるのでテラスタルは基本切りません。一応対モロバレルで草テラスタルは切る機会があったので、飛行や水テラスも考えてはいましたが結局ずっと草のままでした。

・調整は何意識かというと、HDラインがツツミのハイドロポンプで乱数1発(37.5%)。ハイドロポンプの命中やテラスタルを警戒してそもそも打ってこない可能性を考えると、ツツミの前で迷わず動けるものと捉えていました。Sは初手のナイーブイルカマンに対して、ウェーブタックルを打たれる前に動きたいことを考えると無振りイルカ+3くらいが最低限欲しいラインで、まだまだ耐久値が欲しいところでしたがこれ以上は努力値が足りませんでした。

 

チオンジェン@突撃チョッキ

特性:災いの札 水ラスタル
192-x-154-116-156-102 (図太い H252 B156 C4 D4 S92)
リーフストーム/カタストロフィ/ボディプレス/マッドショット

・技について、カタストロフィ以外は全て違和感を持たれると思うので、個別に解説します。
 リーフストーム...全体としてテツノツツミが重く、チョッキ込みで安定して行動保証を持てるこのポケモンで対面したときにしっかり処理できる必要がありました。基本的に削りにはカタストロフィを打つため、瞬間火力意識でギガドレインではなくリーフストームを選択。

 ボディプレス...初手にパオカイと対面した時にキラースピンと合わせる攻撃でパオジアンを倒したかったための採用です。当初は炎テラバーストで同じことをしていましたが、水テラスタルに変更したのでそれは不可能になりました。リーフストームや花粉団子で倒せないかは考えましたが、必要なCが高すぎたので自然とボディプレスになりました。リーフストームを打った後でも継続して技を打てたり、触りにくいドドゲザンへの強力な打点になったりと副次的な効果も大きかったです。

 マッドショット...当初はサケブシッポの電磁波でS操作をしていましたが、リストラにより、前でS操作をする要素がなくなってしまいました。S操作がないと一番困るのが、相手の速いポケモンに対してキラフロルの行動回数が1回分減る→ステルスロックが打てなくなることでした。そのためS操作は必須だが、チオンジェンにそんな技は......と思いながら探したところ、この技がありました。もちろん技としては凍える風の劣化ですが、それでも細かいS操作技はイーユイとも相性が良いため、見た目以上に有用でした。

 上記3つの技がないと成り立たないことが多く、悩んだ末にイカサマやバークアウトを外す決断をしました。特にイカサマに関しては当初入らないわけがない技だと思っていましたが、使っているうちにイカサマがないとどうしても困る相手がウインディガブリアスくらいだと気付いたことで不採用に至りました。

・Sを-1最速キラフロル抜き。相手の初手キラフロルに対してマッドショットから入りたいのでこのSラインでした。余りは対パオカイを意識するとHBに寄せる必要があり、振り切りました。そうでなくてもこれ以上のDは過剰でした。

・テラスタル前提ではありますが、出せば必ず仕事をするため、選出率は非常に高かったです。選出段階ではチョッキを前提に処理ルートを組まれることはないため、こっちの思うゲーム展開に持ち込みやすいことが強さの本質と捉えています。一方カタストロフィ以外で火力は出ないので、後発で出すことはほとんどなく、チョッキ持ちでありながら選出と立ち回りが窮屈なところに弱さを感じることもありました。しかしキラフロルと合わせて間違いなくこの構築の中核を為すポケモンでした。構築の初期段階でこのポケモンに気付いたために、技と調整を長時間煮詰められたのは幸運だったと思います。

 

ハバタクカミ@ブーストエナジー 

特性:古代活性 草ラスタル
143-x-76-185-156-193 (臆病 H100 B4 C236 D4 S164)
ムーンフォース/シャドーボール/凍える風/守る

後発で出して横のポケモンが殴るためにS操作のサポートを入れてあげるのがメインの役割です。やりたいことは前回の構築から、何ならレジエレキの時代から変わりません。

・テラスは草です。基本的にイーユイチオンジェンにテラスタルを切るのでそもそもハバタクカミにテラスを切る機会があまりないのですが、稀にテラス権が残った時に有効なのはと考えた時に草が一番評価が高かったです。水テラスは鋼半減でサーフゴーに強いのが魅力ですが、それ以外で草に大きく勝るポイントはないと思うので、モロバレル無視とヘイラッシャの地震半減が大きい草の方が評価が高いです。←前回の記事から引用 😉

・調整ですが、後発でイーユイと並べる構想のため、ハバタクカミミラーを強く意識し、耐久を犠牲にしました。災いシャドーボールで相手のハバタクカミ倒せるCと、Sブーストミラーで絶対に勝つSが欲しかったです。ただパオジアンの陽気不意打ちは耐えないと話にならないので流石にそこまではHBを確保した後、残りをCSに回します。そしてミラー意識のSから調整するため、数値が公開されているSブーストハバタクカミを探したところmumemoさんの記事のものが目についたので、こちらのハバタクカミ+3にSを設定しました。抜き抜きまではいても抜き抜き抜きはいないだろうという見立てです。ミラーに絶対の自信を持つなら最速が欲しいですが、実際Sブーストミラーで素早さ負けをした記憶はないのでちょうど良いラインだったように思います。Cも十分高いラインを確保できた(災い込みシャドボで144-156のハバカミまで確定1発)ので、かなり納得がいく調整になっていました。

 

イーユイ@気合の襷 

特性:災いの珠 霊ラスタル
131-x-100-205-140-152 (控え目 H4 C252 S252)
熱風/オーバーヒート/悪の波動/守る

・結局普通の襷アタッカーになってしまったのであまり語ることもありません。オーバーヒートには当初の狙い通り必要な瞬間火力を担ってもらえました。凍える風+オーバーヒートで多くのハバタクカミが落ちるのが特に大きい。

 

ハギギシリ@命の珠 

特性:ビビットボディ 飛行ラスタル
144-172-90-x-90-144 (意地っ張り H4 A252 S252)
ウェーブタックル/サイコファング/アクアジェット/守る

ハバタクカミ+ハギギシリが相手の後発パオカイを封殺しますステルスロックを撒けていればまず負けませんし、ステロがなくてもハギギシリはパオジアンにタイマンで勝てるので立ち回りに幅もあります。

・イルカマンに対しても非常に強い。何が良いかというとモロバレルに弱点をつける打点があることです。水ケンタロスやヘイラッシャではジェットパンチの一貫が切れてもモロバレルの対処が難しいのですが、ハギギシリならジェットパンチを禁じつつモロバレルを倒しに行けます

後発ディンルーに対して打点が持てるポケモンとしても優秀です。テラスタルを残されていても毒テラスなら弱点がつけます。環境全体としてエスパー打点に対する意識は確実に薄いので、相手からすると地味に受けづらいポケモンであるように思います。

当然アクアジェットという技も強いです。無振りハバタクカミに51.9 ~ 62.5%のダメージと、ハバタクカミの処理ルートに幅を与えてくれました。

飛行テラスタルは上述した通りミミズズディンルーを意識しての採用です。イーユイハギギシリと出して、守る+飛行テラウェブタ(ミミズズ方向)と打つと、炎テラスをするミミズズを倒しつつ、地震は完璧に透かせるというハメ方をできます。一応水テラスなど他の候補もありましたが、これ以外でミミズズディンルーへの対処ができないのでずっとこのままにしていました。

 

ヘイラッシャ@オボンの実 

特性:天然 毒ラスタル
248-143-136-x-116-56 (意地っ張り H180 A76 B4 D244 S4)
ウェーブタックル/ヘビーボンバー/欠伸/守る

・採用理由や強みは構築経緯で解説した通りです。地ならしや怖い顔の採用も考えましたが、ハバタクカミを安定して処理できるヘビーボンバーの評価が高く、他の技についても外せませんでした。

 

3. 選出・立ち回り

・基本選出/

 キラフロル+チオンジェン → ハバタクカミ+イーユイorハギギシリ

 -初手にキラースピン+カタストロフィから入ります。キラフロルの行動回数を稼ぎたい場合はカタストロフィに代えてマッドショット。

 -相手にパオカイが見えている場合はなるべくハギギシリを出したいです。ただハギギシリは隣にハバタクカミがいないと全く仕事ができないことが多いので、それ以外だと基本的にはイーユイを出す方が後悔はしにくいです。

 

・寿司 /

 キラフロル+チオンジェン → ハバタクカミ+ヘイラッシャ

 -合体寿司の可能性がある場合はこの選出。合体をされてからはヘイラッシャの天然と欠伸を活かしてターンを作っていきます。仮に合体をされなくても活躍できるのがヘイラッシャの強みでもあります。

 -初手にハバタクカミが出てくる場合以外はチオンジェンに切るテラスタルを温存できるので、その分はハバタクカミに草テラスを回せると合体ヘイラッシャに対する行動回数を稼げて嬉しいです。

 

・追い風  / 

    /

 ヘイラッシャ+チオンジェンorキラフロル → ハバタクカミ+イーユイ

 キラフロル+チオンジェン → ハバタクカミ+ヘイラッシャ

 -ヘイラッシャの欠伸を活かして追い風ターンを上手く管理していきたいですが、基本的に後手に回る展開になるため、予想外の変数が多く、厳しい戦いになりやすいです。

 

ワタッココータス /

 ハバタクカミ+ヘイラッシャ → イーユイ+キラフロル

 -初手ワタコーに対して、凍える風+欠伸(コータス方向)で脱出パック先に対して欠伸を入れられるように......とは考えていますが、眠り粉は当然対策できず、そもそも炎トドロクツキがパーティ全体としても非常に厳しいので、追い風以上に明確に不利なマッチアップです。

 

・イッカサーフ  /

 イーユイ+チオンジェン → ハバタクカミ+ハギギシリ

 -熱風+リーフストーム(サーフゴー方向)。水テラスをカモって勝ちです。

 

・イッカコノヨ /

 イーユイ+キラフロル → ハバタクカミ+ハギギシリ

 -キラフロルのSを早めにできているので最低でもキラースピンは入れられる想定です。毒と熱風でダメージを稼ぎつつ、コノヨザルを倒しやすい環境を整えていければいいです。ネズミ斬や格闘技の対策になるので、迷わずイーユイはゴーストテラスタルを切っていました。

 

 

4. 終わりに

 今回の構築はチオンジェンの型、ステルスロック+イーユイの構想、ハギギシリの採用と、自分が自信を持つ構築作成時の視野の広さをこれでもかというほどに活かせた構築で、この構築をポケモンに復帰してからの3年間の集大成とも捉えていたので、こうして世界権利を取れた構築として記事を書けたことが本当に嬉しいです。

 以下スペシャルサンクスです。力になってくれて本当にありがとうございました。

・俺が仕事で動けない平日昼の間ずっと試運転をしてくれたクロ。出すフィードバックの質も高く、今回の構築作成のMVPでした。

・構築作成時には視点の違うアイデアをくれ、本戦前にはダメージ計算表を作成してくれたミゲルさん。尊敬するプレイヤーの一人だったので今回一緒にプレイ出来て嬉しかったです。

・ヘイラッシャのアイデアをくれたりおくん。ユナイトで仲良くなっておいてよかった。

・毎度のこと育成を手伝ってくれ、色証ハギギシリ(やるきゼロのハギギシリ)をくれたクロサナ。でもハギギシリの色違いは本当に気持ち悪いよ。

・応援してくれた皆さん。特に配信卓にあがった時のリプライには元気をもらいました。

 

 ここまで読んで頂きありがとうございました。世界大会でも頑張ります。

 

 

5. (余談)配信卓の試合解説

www.youtube.com

 配信卓出てました。初戦の卓に到着してすぐにスタッフが来て「こちらが配信になりますので.......」と言われて横転。いつか配信卓は映りたいとずっと思っていたが、初戦は本当に聞いてない。それでも配信卓乗れるのは願ったりかなったりなので、緊張が増すというよりはむしろほぐれたように感じる。

 以下各ターン解説。いちいち盤面の情報書くのも面倒なので、録画を見ながら読んで頂ければなと思います。

 

・選出

 イエアルマ。困った。イーユイがいるので不利なマッチアップではないが、チョッキやオボンなどの対イエアルマで安定する型ではないので難しいところも。

 イーユイを初手に出すと相手の初手のトドロクツキが非常に厳しい。そうでなくても容易に想像できるこちらの初手イーユイを自慢の対策でハメられるのが一番まずい。ということで初手にはイーユイを出さない。トドロクツキに対して一番戦いやすいのがキラフロル+チオンジェンなので、選出。裏2体も自然にハバユイ。トドロクツキがいなければハバカミに代えてヘイラッシャだったが、、、

 

・1ターン目

 初手イエアルマ。困った。とはいえワイドフォース+トリルが本筋のため、当然キラフロルをイーユイバックは選出段階から見えていた筋。実行。

 結果、瞑想トリル。何それ。ワイプの俺がほーん??みたいな顔してる。

 

・2ターン目

 ワイフォでなかったのは予想外だし、そこそこ損をしたが、まだそこまで不利なわけではない。適切にトリルを凌いで、イーユイで殴っていければ十分に倒せる。アルマにカタストロフィ入ってるし。

 相手からするとイーユイの処理優先度が非常に高い。型も見えてないし、トリル下での打点に欠ける。加えてこちらとしてもトリルが切れた後にイーユイで殴って残数を取り返す必要があるので、イーユイは大切にしないといけない。トドロクツキを考えると、できれば襷まで残したい。そしてちらつくのが波動弾の存在。技スペース的にどうかと思うが、イーユイを強く意識するとそうなる可能性はある。

 ということで、イーユイを守る→攻撃→守る→バックで守り切る方針が良い。トリル下でコータスを出されると当然厳しいので、急いでイーユイで殴る必要はない。

 イーユイの行動について深く考えていたらチオンジェンの技について考える時間はなく、とりあえずボディプレスで少しでもグレンアルマを削ることに。波動弾+マジシャが読みの本線だが、炎技についてもケアは必要なので水テラスタルは切る。

 結果、瞑想癒しの波動。癒しの波動の存在も含め、完全に考慮外。やばい。ワイプの俺も癒しの波動撃たれたとき、ガチの苦笑いしてる。正直「こっから2連勝か。。。」とは考えていた。※今回のPJCSライブ大会は最初の3戦で2-1以上すると世界権利獲得

 

・3ターン目

 終わってるなりにやれることをやりたい。

 パっと思いつくのは急所。2ターン目の行動から波動弾がないのは明らかなのでイーユイは必ず動ける。悪の波動の試行回数を稼ぎたい。
 悪の波動のダメージ次第だが、怯みでもワンチャンあるのではないか。だから「トリル最終ターンでグレンアルマを削る→トリルが切れた後、悪の波動で怯ませる→次で倒す」 の盤面を狙うことに挑戦を切り替える。

 とりあえずこのターンは当然悪の波動カタストロフィをグレンアルマ方向。

 結果、ワイフォこの指とまれ。チオンジェンならワンチャン耐えないかと思ったが、珠は当然無理。しかし珠であることは怯みプランの助けになるため、悪くない。そして何より追い風になっていると感じたのは、イエッサンへの悪の波動のダメージ。「これ災い凍える風圏内じゃないか?」と思い、怯みプランが現実味を帯びているのを確かに感じた。少なくとも2ターン目の終わりより希望は感じていた。

 

・4ターン目

 キラフロルとハバタクカミどちらを出すかを長考したが、相手の裏ハバタクカミとトドロクツキを考えると残すべきはハバタクカミ。

 キラフロルで2連守るをすることも死に出しの選出時間中に決めていた。2連守るが成功したら有利になるというイメージはしっかり持っていなかった(しかも実際に2連守るが成功したらむしろ勝ち筋を失っていたと思う)が、とにかく確率によるブレを狙いたかった。

 このターンのニードルガードは読まれる可能性は高いともとれるが、相手視点ここまで有利になっているのに深読みを外してトリルターンを稼がれるリスクを負うことはないだろうということで確実に通る自信はあった。

 悪の波動は執拗にグレンアルマ方向に。急所プランの狙いもあるが、怯みプランがトリル終了後の「凍える風+悪の波動」で実現しそうなこともありイエッサンを倒す必要が本当にないことが大きい。

 結果、ワイフォ癒しの波動。今考えるとイエアルマ側はここ以降この指連打が一番紛れがなく勝てたように思う。

 そして悪の波動のダメージが想像以上に大きい。狙いの盤面に近づくのを感じる。

 

・5ターン目

 4ターン目に決めていた通り。急所プラン怯みプランの両方の助けになるのが、グレンアルマ方向悪の波動。キラフロルは2連守るで紛れを探す。

 結果、ワイフォ癒しの波動。2連守る失敗は仕方ない。後攻で悪の波動が入り、グレンアルマがまたそこそこ削れる。トリルが切れる。2ターン目から想像していた盤面が実現したので、この時点でかなり達成感があったし、ここまでトライしてきた運の要素を考えると十分に勝てるイメージはあった。

 

・6ターン目

 勝負のターン。凍える風急所を引いても良いということで、ハバカミの選択は凍える風。イーユイは当然悪の波動。

 イエッサンバックは関係ない。凍える風を打った後、手を合わせて祈る。悪の波動、怯んだ。幕張メッセで1番気合入ったガッツポーズできた自信がある。

 

・7ターン目

 凍える風でグレンアルマは確実に落とせる。イーユイの技選択は迷いどころだが、オボンの実だった時に悪の波動では怪しそうなので、熱風を選択。

 ここでグレンアルマイエッサンバック。災い凍える風をイエッサンに1耐えられる。前のターンこの指だったら終わってたじゃんと苦笑い。熱風もしっかり当てる。

 

・8ターン目

 裏はハバタクカミだと想定して詰めを考えていたが、コータスだったので力が抜ける。悪の波動でコータスも怯んだのは流石に笑ってしまった。勝ち。

 

・総括

 正直2ターン目までの大損は仕方ない。癒しの波動の存在を考えてもいなかったのは問題ではあるが、、、

 それでも何が勝ち筋かをすぐに整理して次のターンから実行できたのは本当に上手くプレイしたと思う。単なる運勝ちではなく、運を引き寄せたというような感触があった。自分は運要素に真摯に向き合っているプレイヤーだとずっと自負していたので、大舞台でそれを発揮できて嬉しい。

 対戦相手のえ~すけさんは対戦終わった後快く挨拶に応じてくれたし、言い訳することなくプレイングをずっと反省していた。こういうプレイヤーが大好き。

 以上、何の参考になるでもない自分の配信卓解説でした。配信卓のワイプ、面白くていいよね。。。

【雑記】不正に対するスタンス

 最近のTLの様子を見ていると、「不正に対してどう向き合うか」ということについて、真剣に向き合う必要が出てきたのかなと思います。それを発信する必要があるかはわかりませんが、僕は世界大会出場予定のプレイヤーとして発信すべきだと思い、こうしてブログを書いてます。

 僕は不正はめちゃくちゃ嫌いだし、なるべくクリーンなプレイヤーとして売っていきたいと思いつつも、僕も一部の人間からすると不正に対して甘いところがあると思われても仕方ないので、賛否はあると思いますが、スタンスは明らかにします。

 

 前提として僕のプレイヤーとしての生い立ち?自分語り?を聞いてください。
 僕は2016-2017年の不正の話題はプレイヤーとして見てきました。ただシニアからの上がりたてで、実力も実績も何も無かったので意味のある発信もできなかったし、上位層との関わりもほとんどなかったので本質的な情報を得ることはありませんでした。

 それでも特に2017年の不正とそれが証拠として明らかになっても野放しになっている界隈の状況はインパクトが強く、「こんなゲームで上を目指すなんてくだらない!」という思いと共に(他の理由もありましたが)ポケモン自体辞めることにしました。

 それ以降もポケモン関連の繋がりは消えることはなかったのでVGCの話題はTLから仕入れることが多く、SM期の不正の状況もそこそこ知っていました。ただ自分のやっていた当時からするとかなり状況が変わってきているのも感じてきていて、2019年(2018かも?)では多くのプレイヤーが公式によってランキング除外されたという話も聞き、意外と競技シーンとしてまともになりつつあるのかななどと思っていました。また2020年については不正の話題を耳にすることはありませんでした。リサーチ不足かもしれないですが、昔と比べればクリーンな環境・界隈になっているのは明らかで、自分が辞めてからもずっと最前線で競技シーンを戦っている友人を見て胸が熱くなったこともあり、2020年冬に資格の勉強が終わったのを機にポケモンに復帰し、再びVGCに挑戦することにしました。

 幸い昔と違って、順調に実力をつけ、実績も増やしていけたので、上位層の知り合いも増え、その中で昔不正をやっていたとされる人と関わりを持つことも多くなりました。

 そして多少のモヤモヤを抱えながらの交流の中で、観測できる範囲では不正はなくなっていること、不正を働いていた人間も今はやっていないということを知りました。もちろんそれは僕の主観で実際にどうか確信は持つことはできないし、まだ疑わしいと思ってる人がいたり、〇〇がやったという噂も稀に耳に入ります。しかしプレイヤーの価値観が変化したり、プレイヤー自体が入れ替わるうちに、あの惨状は過去のものとなっていると感じました。

 そんな中で起こったのが、2022年の不正問題です。僕は証拠が出そろっても全く関係者が排除されることはなかった2017年の不正問題の再来になることを恐れていました。しかし無事に関係者は皆界隈から爪はじきにされました。僕としては本当に感慨深いものがありました。彼らが最上位層ではなく、擁護する人間が少なかったということもあるとは思いますが、不正を行う人間を批判し、排斥しようとする界隈になってること自体が大きな進歩であると捉えています。

 今年に関しても(当時者たる彼が悪手を選びすぎたということもありますが)不正を断固許さない界隈になっているということを示す良い事件だったと思います。「また不正かよ」と言う人もいますが、僕はかなり良い方向に界隈は進んでると思っています。

 

 そして本題です。簡潔に言うと僕は「今、界隈がクリーンであれば何でもいい」と思っています。今の不正は徹底排除、過去の不正は実質不問です。

 自分としては「今不正をやっていることがいない」ことが一番で、今(イメージとしては直近1~2年間)不正を起こしている人間は徹底的に排除したいと思っています。

 しかし「昔不正をやってた人間も含めて全員排除する」はやれればベストですが、これは現実的ではないし、下らない争いが勃発することが目に見えてるので正直やる必要はないと思ってます。だってポケモン太郎さんがSuicaさんにやったことを全員分(←何人分?)やるんですか?告発する側が攻撃したい人を選んで告発して、しかも告発の真偽はわからず、疑心暗鬼になり、ここ3日間たった数件似たような告発があっただけで皆めちゃくちゃ疲弊してるじゃないですか。この繰り返しの果てにある状況のイメージは出来ていますか?証拠ある人だけ全員排除で良いですか?疑惑はあるけど、証拠がない人は罰したほうがいいでしょうか?

 こんなんだったら「昔不正やってた人いるけど今はクリーン」で良いと思うんですよね。もしかしたらこの争いの果てに過去の不正経験者を全て除外できるのかもしれませんが、そうだとしてもダブル界隈のために(外部からのイメージも含めて)良い事とは思えない。

 その年に不正をやって、不正がばれた人間を排除していくだけで良いし、現実的だと思うんですよね。それができる界隈になってきてるんです。この排除が昔は出来なかったのに、今はできる。これがめちゃくちゃ価値あることだと思います。

 なので、過去の不正について不問にはならない、と言いつつも実質不問なのが僕のスタンスです。だから自然にプレイヤーと交流する中で、過去に不正をしていた人間とマッチングすることがあっても、今不正をしていないかを見ています。僕はSuicaさんが彼が過去の不正でつつかれることを庇う気はないですが、それと同時に彼を二度と不正をやらないプレイヤーとして最大限の信頼を置いているから仲良くしています。こんなことを宣言するのもどうかと思いますが、彼がもしポケモンを続けるとしてそれでもう一回やらかしたら自分も辞めます。

 勿論過去の不正も含めて断固許さないと言う人を否定する気はありません。むしろ正常な感覚だと思いますす。特に当時プレイしていた人からすると界隈の現状の意味がわからないのはその通りだと思います。また僕はSM期の後半はポケモンを辞めていたので、あまり2018-2019年の不正に関してはそこまで敏感ではないというのは自覚しています。ですから過去の不正に対して批判を唱え続けることは否定する気はありません。

 ただ、今の不正は許さないのに、過去の不正は不問とするのはダブルスタンダードではないか?過去の不正をやっていた人も含め、界隈全体で徹底排除するのが、正しい在り方ではないか?という論調はどうしても否定したい。上述した通りそのような争いが良い結果を生まないという理由もありますが、当時排斥できなかった結果が今も残っていて、その掃除を今の界隈にも要求するのは違うんじゃないかと思っているということもその理由にあります。当時不正した人間を排斥できる状況になかったのは自分語りで述べた通り重々承知の上ですが、それでも。

 

 本題は以上ですが、後から色々言われても困るので、以下に不正の線引きを明記しておきます。

Showdown→他人に推奨はしませんが、利用しています。公式から声明が出ない限りは利用するつもりです。最低限周りに利用を促さないため、ツイートやブログでは言及しません。

改造→自分はしませんが、他人については黙認です。友人がやっていても止めません。

トス、複垢→反対です。友人がやっていても告発します。

 

 以上です。ブログ投稿という自分のこのムーブが正しいのかはわかりませんが、モヤモヤしながら応援してほしくないので、スタンスは明らかにしました。批判は、、、すみません受け入れるかはわかりませんが、色々意見があっていいとも思うので、好きにしてください。質問は積極的にお願いします。僕ももっと自分の考えを整理したいです。

 一応配信で、同じような内容を話してはいるので、生の声で聞きたい(?)という人は見てください。

www.youtube.com

 長文読んで頂きありがとうございました。

 このスタンスの人間でも応援できるって人は世界大会でも応援してくれると嬉しいです。

 

 

 以下余談です。本題と混ぜると、本当に伝えたいことが薄れてしまうのでこちらに。

 これは感情論なんですが、俺は結構承認欲求強い人間なので、不正をやってた身で必要以上に承認欲求満たせてるやつが気に食わないんですよね。だから〇〇ロンと〇ーんが俺は嫌いなんですよね。あと後者に関しては周りが「強いから良い」という擁護をしていたのがずっと気になっているのが大きい。

 これ、上述のスタンスからするとこれに関しては結構ダブスタで、ここをつつかれても困るんでダブスタって認識していると言っておきます。でも彼らを追放しようっていうのは、いや追放されれば俺はめちゃくちゃ嬉しいんですけど、それをやると全ての不正した人を追放しなければという話になって、これも上述の通り、現実的ではない+総合的には界隈のためにならないということで、特に運動を起こすつもりはありません。まあでも嫌いなんでちまちまつつきたいです。皆さんも嫌いな人の不正をつついてリプ欄を荒らしていくくらいで折り合いつけませんか?というのが正直な思いです。

 

【パルデアプロローグ】スカーフミライドン軸スタン【最終26位】

 こんにちは、conaです。パルデアプロローグ最終26位でした。リバティ圏内が目標だったので、普通に嬉しいです。嬉しかったので構築記事を書いちゃいます。

 

【構築経緯】

 当初はあまりエントリーする気はなかったのですが、他人の対戦を眺めている内に下記のよさげな単体考察がいくつか浮かんできたので、急遽構築を組んでみることに。

・スカーフミライドン...初手のミライドンミラーで発生する妖テラスミラーからボルチェンで逃げ、2回目に鉢あった時に電気技で倒せる。ミラー以外でも発生するS135の同速勝負が回避でき、テツノワダチやテツノドクガといったSブースト勢やスカーフイダイナキバのような不意のスカーフ持ちにも強気に出れる。

・Sブースト甘えるハバタクカミ...コライドンの炎テラスに対しても甘えるが強い。

・Sブーストテツノワダチ...なんかミライドン受けになってて面白い。

 上記のスカーフミライドンとのチオンジェンの相性の良さにも注目。VGC2017アローラダブルにおいてメジャーな先鋒の一つであった「先発カプコケコ→テッカグヤ詰め」に近い動きができるのではと考えた。

 以上4体を軸にして試運転。具体的な動きのイメージとしては「①テツノワダチをクッションにしつつチオンジェン展開をキープ。②削れたところをミライドンとハバタクカミでスイープ。③多少削り残しがあってもチオンジェン詰めで強引に勝ちを引き寄せられる。」
 以上の動きに一定の満足感があったので、このまま残り2枠を模索することに。チオンジェンの技構成的にスイープ展開まで持っていきにくいという問題はあったものの③の積ませ範囲の広さがあるので目を瞑りました。

 残り2枠は具体的な要素は挙げなかったものの、テツノワダチがコライドン構築に対して基本的に選出できないため、そこを意識しながら、テツノツツミとイーユイを採用しました。テツノツツミはミライドンでスタンダード気味に組むのであれば、採用しない理由がないレベルの単体性能を感じたこと、イーユイは主に対チオンジェンへの対抗策の少なさが気になったことと、素早い特殊アタッカー3体とのシナジーが採用理由です。

 

【個体解説】


ミライドン@拘りスカーフ 
特性:ハドロンエンジン 電気ラスタル
183-x-121-205-136-179(控え目 H60 B4 C252 D4 S188)
イナズマドライブ/ボルトチェンジ/流星群/マジカルシャイン

・想定していた通りの強みを発揮してくれました。ミライドン構築としては瞑想型が大当たりながらも、スカーフもスカーフで2番目に強い型を引けた感触はありました。
・技は流星群のみほとんど撃ちませんでした。構築全体としてテツノワダチがきつめなので、折角スカーフですしオーバーヒートの方が良かったように思います。
 


ハバタクカミ@ブーストエナジー 
特性:古代活性 霊ラスタル
143-x-100-176-156-177(控え目 H100 B96 C36 D4 S172)
ムーンフォース/シャドーボール/甘える/守る

・甘えるはそこそこ強かったですが、炎コライドンはA-2でも普通にフレアドライブで倒してくる上、ニトロチャージですら普通に痛いので、裏でしっかり甘えるを活かさないといけない点難しかったです。それでも対テツノカイナや不意打ち透かしなど他で活きる場面も少なくなく、不満はありませんでした。

・対ミライドンにも当然出すのでブーストエナジーは必須でした。

・H-B-Dの調整は適当ですが、もう少しHを伸ばして対ツツミミライドンに動きやすくしても良かったなという印象がありました。

 


テツノワダチ@突撃チョッキ 特性:クォークチャージ 地面ラスタル
179-145-141-82-120-147(陽気 H108 A100 B4 D236 S60)
アイアンローラー/アイアンヘッド/地団太/ボルトチェンジ

・ミライドンへの受けだしを特に意識して突撃チョッキでしたが、テツノツツミのハイポンを余裕をもって耐えるなど、特殊より環境の中で活きる場面は非常に多く、守るがないことによる取り回しの難しさを補って余りある強さを持っていました。

エレキフィールド下でミライドンの上が取れるため、Sブーストに調整しています。これを実現しつつ耐久もちゃんと欲しいというところだったので、HもAもSも中途半端になってしまいました。特に火力は本当に貧弱でした。
 ただ多めに打った耐久が活きる展開ばかりだったので、偶然良い調整を引けていた気もします。本当に具体的な数値はかなり適当に決めていましたが、、、

・文句なしにテツノワダチが輝いている環境なのが面白くてずっと笑ってました。

 

 

チオンジェン@食べ残し 特性:災いのお札 妖ラスタル
192-x-126-116-198-92(穏やか H252 B44 C4 D196 S12)
ギガドレイン/宿木の種/身代わり/守る

 ・チオンジェン1匹で勝てる試合の幅がグッと広がる身代わり、テツノツツミに効率よくアクションできる技が欲しかったので攻撃技はギガドレインを採用。
 構成との相性的にはカタストロフィを採用すべきで、身代わりを抜いて採用した方が綺麗だったなとは思います。それでも身代わりを絡めた強引な詰ませがあまりに魅力的で踏み切れませんでした。今後チオンジェンを使うときはもっと深く考えたいですね。

・この環境の耐久テラスは基本妖か毒ですが、イダイナキバを意識して妖を選択しました。ミライドンのマジシャを受ける機会が多かった上、全体としてイダイナキバには強めの構造にできているので毒テラスでもよかったかもしれません。

 ・チオンジェン詰ませで無理やり勝った試合も、遂行速度の差でただただ残数有利を取られて負ける試合もあり、チオンジェンを使っているのではなくチオンジェンに使われているような、ポテンシャルを最大限引き出せてる感じがあまりしなかったのが残念でした。

 


テツノツツミ@気合の襷 特性:クォークチャージ 氷ラスタル
131-x-134-176-81-206(臆病 H4 C252 S252)
冷凍ビーム/凍える風/アンコール/守る

・ミライドン&コライドンに対して行動保証があるかどうかが非常に重要であるため、襷は個人的にはほぼ必須でした。

・環境に水タイプ及び水テラスタルがいないのでフリドラではなく冷凍ビームが間違いなく正解。ハイドロポンプは打つシーンが全然ないと思ったので自信を持って抜きました。もっとテツノワダチがいれば欲しくなるかもしれません。
 ただ、ハイドロポンプを切った判断自体に後悔があるわけではないのですが、このせいでセキタンザン構築(伝説なし)にボコボコにされて本当に気分が悪かったです。 本当に。

 


イーユイ@オボンの実 
特性:災いの珠 霊ラスタル
162-x-101-156-168-139(穏やか H252 B4 C4 D100 S148)
熱風/悪の波動/鬼火/守る

・汎用性確保のためテツノツツミやテツノカイナに行動保証が欲しいと思った結果、このような型になりました。単体性能自体には強さを感じましたが、、、↓

・当初の予定通りチオンジェン入りに出せたかなくらいで、かなり活躍させられる相手が少なく、6体の中で明確に採用を失敗したと感じた1体でした。災いの珠も思うように「イーユイがいるからワンパン」の展開にならず、逆に横のDが下がるデメリットを強く感じる場面が多かったです。

・チオンジェン絡みを見るならどちらかというとアシッドボムテツノドクガが良かったかもしれません。ディンルー対策で風船を持たせたりして、とか今は思いますね。

 

【選出・立ち回り】

 かなり臨機応変にその場その場で決めていたせいで説明しきれないため、割愛します。テラスタルはチオンジェン6割ミライドン3割その他1割くらいの割合で切ってました。

 

【雑感】

 瞑想ミライドンが当たりだった、、、、、、、、、、、これに尽きる。さらに相手の瞑想ミライドンの対策要素も入ってると最強構築でしたね。

 一応自分のはテツノワダチが瞑想ミライドンにかなり強かったおかげでギリギリ上位入れる構築になってましたが、やってること普通過ぎて安定して勝てる構築ではなかったですね。普通にディンルーチオンジェンきついし。残念。

 

【雑記】

 2日目から潜り始めたものの、思うように勝てず20戦くらい消化して1650とかで結構萎えてたのですが、ダメ元で3日目も昼に布団の中でダラダラ潜っていたらいつの間にか残り15戦で1750くらいまで来てました。自分はリラックスしてるときが一番勝てるなと認識しました。実際一昨年はインターネット本戦はリラックスして勝ててたけどライブ大会は緊張しすぎて勝てなかったし、去年はライブ大会はリラックスして勝ててたけど世界大会は緊張しすぎて勝てなかったな、と思い出します。

 そういう勝てるジンクスというかトリガーを予選前にしっかり認識できたのはよかったです。もちろん残り試合数少ない中でリバ圏かけて闘ってるときの緊張感も中々味わえないので、予選前の予行演習としては上々でした。

 

スペシャルサンクス】

 育成代行してくれたクロサナ。いなかったらそもそも潜れてない(潜る気になってない)ので、毎度のことながら本当に感謝しています。

 

 以上、次は予選抜け構築の記事があげられるといいですね。応援よろしくお願いします。

↑最近描いたチオンジェン見て

【SVダブル レギュB】ネズミクッション型イルカマン

 最高2002から潜ってどっか行きました。2桁ギリギリでもモヤっとすると思うんで、潜って溶かしたことに関しては別に後悔ないんですけど、普通にあんま勝てなくて悲しい。

 

 

【構築経緯】

・理由は忘れたけどイルカを使いたかった。ただ先人に倣ってカイナバレルで使ってたら相手のモロバレルや草テラスが結構厳しい点やどっちもイルカと並んでもそんなに強くない点から、実はあんまり相性よくないんじゃないか(←そんなことはないらしい)と思い、根本から組みなおそうとしたのが始まり。

・これ並行してハバカミツツミに打ち合えるポケモンとしてニンフィアに注目していたので、初手にイルカマンと出して安定するポケモンとして選択。

・最後にイルカマンと並べるポケモンとしてはハバタクカミが一番相性良かったので、フェアリー被りはやや気になったものもここも確定。

・クッション役は元々ウインディだったが、負けん気がきつい、相手のウインディがきつい、炎枠をクッションにすると相手の草を処理する駒に困る等々、意外と問題が多かったので威嚇以外のニンフィアをサポートできるアプローチとして、ネズミをチョイス。フレガは勿論、前歯が強い。

・イエアルマ対策として汎用性の高い悪タイプのトドロクツキ、ワイドブレイカーの評価が高い。もう一匹イエアルマに出せてネズミとも相性がいい炎ポケモンとしてウルガモス。水テラバでイルカ非選出時の炎の処理も。

 

【総括】

・寿司がきついのが一番まずかった。全く勝てないほどではないけど、かなりイージーウィンされる。それと増えてた鉢巻飛行カイリューがどうしようもないのがもう一個まずかった。あとイッカコノヨが無理なのは割り切っていたが、思ったよりもユーザーが多かったのもまずい。イエアルマにも対策ばっちりだったつもりが、バンギルガンと合わせるなど変な形に変化していたのもまずかった。追い風も日本晴れのシェア増えてたのがまずかった。ミラーもカイナバレルに普通にパワー差で負ける感じあった。一応草ハバカミが強くてトントンみたいなゲームもあったけど。

・総じてミラーの不毛さ、難しさを嫌った結果パワーが単に落ちる自分の構築の悪いところがふんだんに出たなーって。環境が合わなかったときにとことんよえ~。

・上の通り構築された結果は散々だけど、パーティの完成度自体はかなり良かったという自信はあるんだよな、うーん。テーマに対して6体めちゃくちゃうまくまとまったとは思う。だからこそ構築も自分も弱かったのが残念。

 

 書きたいこと思い出したら追記します。個体解説してほしいって声が多かったら真面目に書きます。