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【SVダブル レギュA】イッカコノヨバレル@3【S1 最終71位】

 あけましておめでとうございます。conaです。

 今回はSVダブルシーズン1のランクマで71位を記録したイッカネズミ+コノヨザル軸の構築記事です。本当はもう少し上の順位を狙いたかったのですが、某感染症の影響で死にかけていたので許してください...... 以下レンタル画像です。

 

1.イッカネズミ+コノヨザルについて 

 今回は全体の構築経緯の前に、まずイッカネズミ+コノヨザルという並びに絞った解説を行いたいと思います。記事全体としてもメインの話はこちらとなっています。
 ご存知の方も多いかと思いますが、コノヨザル(非スカーフ)をメインに据える構築には主にイッカコノヨと壁コノヨの2パターンあります。この2つを比較したときにイッカコノヨは壁という長いターン、後続にも残る強力なシステムを犠牲に、袋叩き憤怒の拳という確殺コンボを得ています
 この特徴を考えると、イッカコノヨで耐久振りベースのコノヨザルを選択するのは間違っていると思いました。何故なら袋叩き憤怒の拳という強力なコンボがイッカコノヨ最大の強みであり、ビルド展開を目指すのであれば壁コノヨザルを使えばいいからです。

 叩き憤怒はイッカコノヨ未満の素早さのポケモンを倒すコンボと解釈できます。そのためコノヨザルのSは速くしたいですし、250憤怒の拳で落ちないポケモンがいるのは困るのでAもなるべく高くしたいです。耐久も大事といえば大事なのですが、相手のどちらかがイッカコノヨより遅いポケモンであれば被弾回数は1回で済むので、叩き展開時に限った話であればASを伸ばしていた方が実質的に耐久性も向上しているということも多々あります。
 持ち物も食べ残しではなく、オボンの実を選択すべきと考えています。イッカコノヨの理想的な動きが「1ターン目:叩き憤怒 2ターン目:この指憤怒(←ここでほぼゲームが終わっている)」なので、食べ残しの回復量がオボンの実を超える5ターンまでちまちま戦う展開をイッカコノヨは望んでいません。フレンドガードのおかげでオボンの実が発動せずに2パンという展開がほとんどないのも良い点です。テラスタイプについては話の本筋と違うので後述として、一旦コノヨザルの解説は以上とします。

 ネズミの技に関しては袋叩きこの指守るまで確定で、個人的には@1は挑発一択かなと思っています。上でも散々解説してる通りイッカコノヨを使う以上は叩き憤怒展開のことだけ考えていればいいので、この指怒りの粉を封じる挑発が非常に有用だと思います。フェイント前歯アンコなど色々使いましたが、挑発に勝る気がしませんでした。一応防塵ゴーグルを持たせて@1に他の技を採用する型も有力だと思っていますが、襷でないと追い風サーフゴーに弱い点やプレイングの負担が大きい点を考えて考察対象から外していました。
 なお、挑発のアイデア自体は以前からコノヨザル構築を使用しているジキルさんがオフで使っていたところを見たことから得ています。他にも何回かアイデアを頂いていたのでとても感謝しています。

 以上の考え方からASベースコノヨザルとHS挑発襷ネズミを出力し、12月中旬に大型大会LCSでベスト4を取ることができました(スイスドロー7-1)。当時のパーティはイッカネズミ/コノヨザル/モロバレル/ウルガモス/ヘイラッシャ/シャリタツ でしたが、ぶっちゃけイッカコノヨバレル以外は全然強くなかったです。それでもイッカコノヨのパワーと自分の考察の正しさのおかげで勝てたと思っていたので、実際これ以降も他のポケモンは一新しましたが、イッカコノヨの型に関してはほとんど変わることはありませんでした。

 以下は最終的なイッカコノヨの型です。

コノヨザル@オボンの実 特性:負けん気 水テラスタル
188-165-115-x-115-138(意地っ張り H20 A116 B116 D36 S220)
憤怒の拳/ドレインパンチ/ビルトアップ/守る

・まずSをサーフゴー抜き抜きに設定。サーフゴーに上から叩き憤怒が通るという自信は大事ですが、スタン寿司のサーフゴーにそこそこ臆病サーフゴーがいたのが苦しかったです。

・Aはもっと伸ばせますが、イカサマが痛すぎた+ほぼ無振りだと最低限の耐久もなかったようなので、A165で止めました。154くらいまで削ってもいいのですが、耐久ガブや壁込み○○などワンパンが怪しくなるラインが結構増えるので個人的にはこれ以上削りたくはないです。

・耐久の振り分けは、一応なるべくBに寄せたほうが強いという感覚はあるものの最適解がずっとわからなかったのでかなり適当です。ビルドを考えるとBは偶数の方が良かったのですが、振り直すのが面倒で結局そのままにしてしまいました。

・技構成は文句なし。"あくまでサブプラン"ですが、ビルド展開が有効な局面はもちろん多いです。

・テラスタイプはずっと水で使っていました。基本的には頭一つ抜けて強いなと思います。フレガ込みでも無視できないダメージを与えてくるゴールドラッシュを意識して鋼半減タイプから選ぶのを前提として、電気は論外、炎と鋼は草フェアリー半減が偉いですが、地震弱点が非常に辛いです。水を選んだときの最大の弱点であるトリックフラワーはこの指で防げますが、地震はどうしようもないですからね。そうでなくとも、単に弱点が少ないという点で水は優秀です(環境に電気技も非常に少ない)。それと寿司と雨に強くなるのも水テラスの嬉しいところですね。

 

イッカネズミ@気合いの襷 特性:フレンドガード 霊テラスタル
151-73-121-x-95-179(臆病 H12 B244 S252)
袋叩き/挑発/この指とまれ/守る

・長い間HSで使っていましたが、ジキルさんがBSが強いと言っていたことに強い納得を得てすぐに変えました。Bに寄せることは対連続技、先制技、イカサマに大きな恩恵があります。元々襷前提で組んでるのでDを捨ててBに寄せるのは非常に有効でした。(自分で気づきたかった〜)

・袋叩きは味方を殴る機会のほうが多いのでAは低い方がいい......はず.....です(袋叩きのダメージ計算が複雑で精査する気が起きない)。イカサマもあるので、まあ下降補正のメリットは大きいと思います。

・テラスタイプはゴースト一択です。解説不要かとは思いますが、猫騙し神速鼠算無効が非常に強いです。

 

2.構築経緯

 イッカネズミタイプのコノヨザル構築はここからが大変です。何せイッカネズミの単体性能が著しく低く、コノヨザルも単体で動きやすいポケモンではないので、残り4体で足りない要素をキレイに埋めないといけません。

 まずほぼ確定枠となっていたのが、モロバレルでした憤怒スタックを貯めたコノヨザルを守れる点と寿司対策になり得る点が主な採用理由です。寿司対策を安定させるために持ち物はバコウの実一択で考えていました。

 残り3体は色んなポケモンを試しているうちに欲しい要素が見えてきました。
①グレンアルマイエッサン対策
 挑発があるので対抗はできますが、砕ける鎧型も多くあまりイッカコノヨを投げたくないです。

②高速対策
 イッカコノヨはマスカーニャ+ファイアローを筆頭に高速高打点を2体並べられるのが地味にきついです。タイカイデンガブリアスなんかも実はめちゃくちゃきつかったりします。

③積みアタッカー
 イッカコノヨ+バレル@1の枠が欲しいです。この指と怒りの粉を活かす積みアタッカーが適正と考えるのが自然でしょう。

地震対策
 この指怒りの粉を一つの軸にしている以上、全体技、特に地震の対策は必須です。浮いているポケモンは最低1体、欲を言えば2,3体欲しいと考えていました。


 以上を考えたとき気合だめサザンドラがまず入ってきました。「①グレイエ対策」「③積みアタッカー」「④地震対策」を満たしてくれます。自身のSを上げる積みではないため対面次第では制圧力にかけること、イエッサングレンアルマに明確に強いわけではないことは不安要素ですが、他に魅力的な積みアタッカーもいなかったので、とりあえず準確定枠として色々試す中でも大体は入ってました。

 後2体というところで、最大の課題は「②高速対策」、まだ怪しい「①グレイエ対策」、出来れば「④地震対策」も欲しいという形になりました。

 これら3つの要素をすべて綺麗に埋めてくれるポケモンカイリューでした。
 アイススピナーでワイドフォースを弱体化させられ、高速組にはマルチスケイルと神速を活かして撃ち合いができ地震も無効と欲しい要素が全て揃っていることに気付きました。アイススピナーを対策の一つとしたかったので持ち物はチョッキでほぼ確定させました。

 最後にカイリューと共に「②高速対策」を満たすこと、カイリューサザンで対処が難しいニンフィアに対応できることを条件としてスカーフサーフゴーを考えました。スカーフを持つことでファイアローやタイカイデンの追い風を神速と合わせて強引に止めに行けるのは非常に魅力的でしたし、イッカコノヨ+カイリュー@1選出における素早さの中途半端さを一気に解決できるのもハマりがいいと考えました。

 以上で6体が揃いました。(自分にしては見た目強そうな並びで固まった.....)

 

3.個体解説

※コノヨザル、イッカネズミについては上述のため省略

モロバレル@バコウの実 特性:再生力 水テラスタル
219-x-121-105-115-50(図太い H236 B156 D116)
花粉団子/クリアスモッグ/キノコの胞子/怒りの粉

・主に飛行寿司を意識してバコウの実。ペリッパーファイアローの攻撃でも発動します。

・花粉団子もクリアスモッグも必要だったため、守るを切らざるを得ませんでした。

・配分は適当にB重視で振り分けたら、Dの方もサーフゴーの眼鏡鋼テラゴールドラッシュ耐えになってたとかそんな感じです。

・テラスタイプもあんまり練れてないですが、水が無難なので水です。

 

サザンドラ@ピントレンズ 特性:浮遊 炎テラスタル
183-x-111-187-111-141(控え目 H124 B4 C196 D4 S180)

熱風/流星群/気合だめ/守る

・さしすさん発のサザンドラです。悪だくみと比較して、天然の耐久上昇を貫通できることと、気合溜め流星群>悪巧み悪の波動であることから気合溜めにやや分があるとしました。

・積んでも上から殴られるときは殴られるので、体力の管理が非常にシビアです。そのためSを準速セグレイブ抜きまで落とし、なるべく耐久値を確保するようにしました。

モロバレルと同時選出でないと活躍させにくい割には積んだ際のアドバンテージもそこまでなく、、、という感じでどうにも物足りなさの残るポケモンでした。ただギャラドスウルガモスを試してもこのポケモン以上に形にならなかったので最後まで外せませんでした。

 

カイリュー@突撃チョッキ 特性:マルチスケイル 無テラスタル
185-204-115-x-120-114(意地っ張り H148 A252 S108)

神速/アイススピナー/けたぐり/岩雪崩

・チョッキカイリュー。かなりの範囲に行動保証が持て、相手の追い風展開に対するストッパー的な役割も果たしてくれました。

・採用している技以外にも欲しい技はたくさんありますが、ガモス対策でいれた岩雪崩はそれ以外でも結構打つシーンがあったので外せなかったです。

・やけにSが高いのは凍える風を採用していた時の名残ですが、無振りヤミカラスを抜いてるかは結構重要なのでこれはこれでいいかなと思ってます。

 

サーフゴー@拘りスカーフ 特性:黄金の体 鋼テラスタル
165-x-129-190-112-132(H20 B108 C156 D4 S220)
ゴールドラッシュ/シャドーボール/パワージェム/マジカルシャイン

・スカーフサーフゴーはいないことはないですが、まあ珍しいので読まれにくいです。しかし出し方次第ではちゃんと読んだりケアする人はいますね。見習いたい。

・ゴルラとシャドボ以外の技はあまり考えてません。最初は味方のコノヨザルにトリック打って加速させるの面白いなーと思って使っていましたが、やる機会が全然なかったので不採用になりました。パワージェムはウルガモスを突然破壊したくて入れていましたが、ケアされることも多くて結局打つことがなくなりました。

・配分は少し特徴的ですが、サーフゴーの努力値の余りはBにした方が良いとスボミーさん(@elderbudew)が言っていたのでそれに従いました。実際マスカーニャのはたき落とすとドドゲザンの不意打ちを良い感じに耐えてくれることが多くて嬉しかったです。

・スカーフサーフゴーの強さ自体は、おそらく皆さんがイメージしてる通りかなと思います。マスカーニャに対して動かせるのは便利ではありますが、眼鏡と違ってCが下がったときのゴリ押しがきかないので、どこかで引けないと置物になってしまう点は不便ともいえます。

 

4.選出

・基本または追い風
前 イッカコノヨ
後 サフゴカイリューorサザンバレル

後発も上記の組み合わせがセットでここを混ぜたりはしませんでした。研究不足かもしれません。

・寿司
前 カイリューサフゴorイッカコノヨ
後 サザンバレル

相手が高速だったら前者、中速だったら後者。マスカーニャは絶対いるとして、加えてアロー、ウルガモスカイリューあたりがいたらイッカコノヨはもう赤信号です。

・グレンアルマイエッサン
前 カイリューサフゴ
後 サザンバレル

一応イッカコノヨとグレイエが鉢あってもなんとかなる(挑発守る→叩き憤怒)ので、イッカコノヨスタートしないこともないです。

 

5.立ち回り

・追い風
 大体サフゴヤミカラス対面で、追い風ゴルラにテラス叩き憤怒でカウンターから。ただガブもいてかつ火力が高いやつだと2ターン目の攻撃にコノヨザルが耐えられるかが大分怪しいです(耐久を落としたせい)。怪しかったら2ターン目地震カイリューとネズミ守るで透かすような形でやりくりします。
 他には初手ネズミがカラスに挑発、コノヨテラスビルドから入るのも結構ありかなとということでたまにやっていました。サフゴがテラスしてくれればHPを回収できるし、ビルドがガブ耐性になってくれます。

 ネズミが落ちてからはカイリューで追い風ターン枯らしながら適度にカウンターきめてラストサーフゴーで勝ちという構想です。相手に全体技が少ないならバレルでコノヨザルを守り切るのが楽です。

 総じてガブがいるかどうかで危険度が大きく変わるので、そこを意識してプランニングしてました。


・対寿司
 前2体で殴り合って寿司引きずり出すだけです。こっちはバレル引き出されると負けます。サザンにテラス残すべきかだけは意識してやってました。

・グレイエ
 フィールド割った状態でサザンに炎テラス気合溜めさせるのが本筋。基本的にはサザンにテラス回さないとニンフィアが無理になるので要注意です。フェアリーグレンアルマは諦めましょう。
 砕ける鎧センサーはしっかり持って。神速があるので上手くいけば自滅させられるはずです。

・バンギルガン
 あんまり決めてないです。一応イッカコノヨの場合はテラスしながら叩きとドレパンをルガルガンに集中するプランで考えてます。袋叩き(ルガンに!)+テラスビルドが実は一番いいかもしれません。裏バレルなら尚更。
 250憤怒でH振りバンギラスは低乱数。砂が入ったり、威力300なら落ちます。

 あとはバコウバレルで無理やり胞子通すプランもありますが、これをやると裏の寿司が止まらないということもあるので難しいです。

 

※テラスタルについて
 コノヨザルはマスカーニャさえいなければ大体テラスタル切り得です。後ろのサザンドラに炎テラを回さないといけない展開(ニンフィアを控えさせられてるなど)は要注意ですが。
 ネズミも憤怒通せるなら猫騙し読みとかで切っちゃっていいです。
 カイリューサフゴはテラスなくても安定して活躍できます。モロバレルは水テラでいいのかすらわかってませんが、対セグレイブとかガモスで役に立ってました。

 

6.終わりに

 LCS以降イッカコノヨへの理解度はかなり先を行けてる自信があったので、3週間くらいイッカコノヨとずっと向き合ったことで、良い感じに構築をまとめられたかなと思います。だからこそランクマとてるオフで良い結果を残すつもりでしたが、コロナで残念なことに...... 
 取り組み方を振り返ると少し非効率な時期がありましたが、全体としては及第点だったと思うので、予選があると思われる2,3月までにこの調子でギアを少しずつ上げたいなと思ってます。

 ここまで読んで頂きありがとうございました。質問やご指摘はTwitterにお願いします。

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