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【PJCS2021本戦】ポリZピッピ Ver1.0【最終1596/5位】

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 こんこな~、どうもconaです。今回の記事はPJCS2021本戦で使用し、10勝3敗で突破を果たしたポリゴンZピッピ構築についての記事です。ライブ大会ではこれを改良したものを使用しましたが、そちらについての記事はわけて執筆しました。一番重要なポリゴンZ及び基本選出のポケモンの採用経緯についてはこの記事にて解説しますので、この記事を読んだ後に続けてこちらのライブ大会使用構築について書いた記事も読んで頂けると幸いです。

 

【構築経緯】
 全国ダブルで特に意識したいことの一つとしてポリゴン2f:id:cona5757:20210313204741p:plainの処理があります。基本的にポリゴン2の1ターンでの処理は難しいため多くの構築では長期的視野で倒すプランが組まれますが、長期的なプランを実行することはプレイングミスを生じさせやすいです。自分は他のプレイヤーよりプレイングスキルで劣ると考えていたため、強者はびこるインターネット本戦で自分がプレイング勝負に持ち込んでも勝ち抜けないだろうということで、プレイングの巧拙が出やすいポリゴン2の処理を簡略化するため、まずはこのポリゴン2を1ターンで処理するプランを立てることから始めました。
 猫だましや威嚇による干渉も考慮しないといけないのでこれはもちろん非常に高いハードルですが、これを越えるポケモンとして、ポリゴンZ(+手助け)、リザードン(+日照り)、レジドラゴ(+手助け)などが候補に挙がりました。中でも弱点が少なく、相手のダイマックスポケモンとの打ち合いに強い点を評価してまずはポリゴンZをチョイスしました。冠解禁以降の全国ダブルではほとんど使われていないポケモンだったので、この時点で有力なポケモンであるという確信はなく、すぐに別のポケモンを考察する準備はできていたのですが、軽く組んでみた段階で想像をはるかに超える手ごたえがあったので、これから本戦までの2週間全ての時間をポリゴンZの考察に費やすことにました。

 考察から1週間ほどで確定枠と残り二枠で欲しい要素が固まりました。
 まず確定枠として、f:id:cona5757:20210511132112p:plainf:id:cona5757:20210511133018p:plainf:id:cona5757:20210416225625g:plainf:id:cona5757:20210511132209g:plainを決めました。ポリゴンZ以外のそれぞれの採用理由は以下の通りです。

f:id:cona5757:20210511133018p:plainピッピ
・手助け+ダイアタックでポリゴン2を倒すプランのための手助け持ち。
・耐久・素早さ共に心もとないポリゴンZはしっかりこの指とまれで守りたい。またウーラオスに強い駒であってほしかったのでイエッサンではない。
トゲキッスも候補であちらはダイアタックのS操作の恩恵を受けやすく、また単体でも動ける点が長所だが、上から攻撃を受けやすいポリゴンZにとってはフレンドガードの恩恵が大きいことや歌うの誤魔化し性能を評価してトゲキッスではなくピッピに。

 

f:id:cona5757:20210416225625g:plainレジエレキ
・速くも遅くもないポリゴンZの素早さとエレキネットの相性が良い。
ポリゴンZが厳しいテッカグヤへの打点にもなる。
・似たような要素を持つポケモンとして、霊獣ボルトロスがいて、あちらはレジエレキやゴリランダーに強い点が長所だが、S101ではウーラオスを抜いてはいるもののS操作要因としては遅く、火力もレジエレキに及ばないためパワー不足で没に。

 

f:id:cona5757:20210511132209g:plainウーラオス悪or水
・メインプラン(後述)を考えるとこのポケモンが入らないわけがないだろうということで確定枠に。
・水ウーラオスもレジエレキとの相性が特に良い点で評価が高く、残り二枠次第でどちらかを選ぶつもりでいた。

 

 この時点でメインプランをf:id:cona5757:20210511132112p:plainf:id:cona5757:20210511133018p:plainで一気に残数有利を取り、対面性能の高い裏のポケモンf:id:cona5757:20210416225625g:plainf:id:cona5757:20210511132209g:plainで締める一直線の形にすることで固まりました。既存の構築でいうとレイスポスピッピやレジギガスマタドガスのプランに当てはまります。
 以上のプランを通す中で障害になりそうなパターンを考えて、残り二枠で欲しい要素が以下のようなものでした。

・レジエレキ+ウーラオスを牽制できる
・ゴリランダーに強い
メタグロスに打点(悪ウーラオスなら不要?)
・地面に打点(水ウーラオスなら不要?)
・猫だまし+挑発(壁オーロンゲ+裏ポリゴン2の並びに負けることが多かったため)

 これらの要素を埋めるポケモンを探す過程ではかなりの紆余曲折がありましたが、結局f:id:cona5757:20210201120956g:plainf:id:cona5757:20210313204605p:plainが採用されました。そしてマンムーの採用により相手の地面タイプへの強力な打点を確保できたので、メタグロスを意識してウーラオスは悪になりました。

 

【個体解説】

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ポリゴンZ@命の珠 適応力
控え目
169-x-91-200-106-128 H68 B4 C212 D84 S140

破壊光線/吹雪/悪の波動/悪だくみ

調整意図
HD:ダイマ時、レジエレキの手助け控え目珠ダイサンダー+珠ダメージをフレガ込み最高乱数切って耐え
S:大体のGファイヤーを抜ける想定

 主役です。「ダイアタックの火力がとんでもなく高い」というのは有名ですが、しばらく環境に全くいなかったので具体的なダメージ感覚を備えてる人は少ないと思います。やってることは大方の人が予想する通りの初手ダイマですが、ダメージ感覚のずれをそのまま残数不利に繋げさせられる点で、BO1を勝ち抜くうえで重要な初見殺しの要素を持ったポケモンであったと認識しています。

 調整について、素早さもなるべく上げたい(特に134まで)ところでしたが、4月の予選からエレキサマヨが注目を集めており、本戦でも多くみられると予想していたのでここを意識してD方面を厚くする調整になりました。
 しかし実際にダイマレジエレキ軸の使用者は少なく、結果としてあまり良い選択になりませんでした。

 補助技はオーロンゲ+エンテイのような壁+デバフでポリゴンZダイマを楽に凌ごうというプランに対して非常に刺さる悪だくみを採用しました。他に守るやトリックルームが候補にありましたが。悪だくみが一番使う機会が多く、また相手の想定を大きく外せる点で強かったです。

 

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ピッピ@進化の輝石 フレンドガード
穏やか
177-x-85-x-111-55 H252 B132 D124

歌う/この指とまれ/手助け/守る

調整意図
HB:意地っ張りドラパルトの命の珠ダイホロウ(130)確定耐え
HD:控え目テッカグヤのダイスチル(130)が乱数1発(25%)

 歌うはピッピが暇なターンに打てて最も圧力のある技ということで採用しました。本来攻撃技が採用されやすい枠で、これを切ったことにより襷削りすらできないというのは少し不便なことがありましたが、ポリゴンZが手助けなしで多くのポケモンを一撃で倒せることからピッピの暇なターンができやすいという点で、構築と歌うの相性が良かった点で最適解であったと考えています。

 ピッピの調整はあちらを立てればこちらが立たずで難しく、一番無難そうな振り分け方で検討をやめました。あまり煮詰めきれなかった部分です。

 

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レジエレキ@磁石 トランジスタ
臆病
155-x-93-152-70-253 B180 C252 S76

エレキボール/エレキネット/ボルトチェンジ/守る

調整意図
HB:陽気ウーラオスの暗黒強打が乱数1発(6.3%)
S:準速レジエレキ+1

 ガオガエン、ウーラオス、ゴリランダーなどの最後に対面しやすいポケモンを意識してBに厚めの配分となっています。中途半端にHPに振るより効果的な調整だと考えています。

 10万ボルトを切っている技構成は珍しいですが、ポリゴン2サマヨール、ブリザポスあたりのポケモンを意識してエレキボールを優先しました。特に自分の構築に関してはダイアタックとのシナジーもあります。ただカプレヒレやGファイヤーを相手にする際など、10万ボルトがあるかどうかが勝敗を分けるシーンは間違いなくあるので難しいところです。ボルトチェンジを切ってもいいですが、先発にレジエレキ置く選出で有用性があったのでこちらを優先する判断になりました。

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ウーラオス(一撃)@拘りスカーフ 不可視の拳
意地っ張り
175-200-120-x-81-149 A252 D4 S252

暗黒強打/インファイト/不意打ち/毒づき

 後述のマンムーに襷を奪われたので、スカーフでの採用になりました。元々ポリゴンZのダイアイスで襷が潰れてしまうシーンが多く、もったいないと感じていたのでマンムーの採用はいいきっかけでした。スカーフ以外には黒い眼鏡も候補でしたが、レジエレキを出さなかったときに4体全てが中速で固まってしまうことが問題だと思いスカーフを選択しました。基本的に読まれることはなく、ドラパルトやレイスポスの処理がわかりやすくなったためかなり有効に働きました。折角スカーフを持たせたので、性格は相手の想定を外せる意地っ張りにしました。その他特筆すべき点はないと思います。

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マンムー@気合の襷 鈍感
意地っ張り
185-200-100-x-81-132 A252 D4 S252

10万馬力/氷柱落とし/氷の礫/守る

 襷はこのポケモンに譲りました。天候のスリップダメージで潰れないこともあり、襷の発動機会はウーラオスよりも格段に多く安定感がありました。

 正確を意地っ張りか陽気かのどちらにするかは非常に悩ましいところです。陽気にすることの最大のメリットは最速以外の相手のランドロスを抜けるというところですが、最終的に高耐久ポケモンへの削りを重視し火力を高める意地っ張りを選択しました。

 

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ガオガエン@フィラの実 威嚇
慎重
201-136-120-x-132-93 H244 A4 B76 D76 S100(努力値8余ってるのが今発覚しました...)

猫だまし/フレアドライブ/挑発/とんぼ返り

調整意図
HB:意地っ張りブリザポスのダイアース(130)が乱数1発(18.8%)

 相手のオーロンゲやポリゴンに仕事をさせない猫だまし+挑発役、また相手の草タイプに強い枠として採用しました。猫だましはポリゴンZを扱う上で最大の障害である相手のウーラオスの牽制にもなります。

 他が耐久力の低いポケモンばかりなので捨て台詞で相手の火力を下げても仕方ないということで交代技は相手の襷を削りにいけるとんぼ返りを採用しました。

 猫だましによるサポートを特に重視していたため、ミラーの猫だまし対決に負けないようにSを重視した調整になりました。

 

【選出】
f:id:cona5757:20210511132112p:plainf:id:cona5757:20210511133018p:plain(orf:id:cona5757:20210313204605p:plain)+f:id:cona5757:20210416225625g:plainf:id:cona5757:20210201120956g:plainf:id:cona5757:20210511132219g:plainから2体

 ほとんどの場合f:id:cona5757:20210511132112p:plainf:id:cona5757:20210511133018p:plain+f:id:cona5757:20210416225625g:plainf:id:cona5757:20210201120956g:plainでした。ピッピに代えてガオガエンを初手に出してもポリゴンZを守り切れず、うまくいかないことが多かったです。

 

【戦績・総括】

×〇〇×〇〇〇×〇〇〇〇〇 10勝3敗でレートは1596でした。

 正午頃、9-3 1581の状態で様子見に入りましたが、どうもギリギリ足りないようだったので2-1でも抜け確定ならということで14:20頃に再度潜りました。そして無事初戦で勝利し、抜けを確実にしました。このような経緯があったので順位が無駄に(?)高くなってしまいました。繰り上げ込みだと1581で足りてたようですが、20位以内には入れていなかったので潜った判断とタイミングはかなり良かったです。待ってる間にここらへんのアドバイスとメンタルケアをしてくれたらきさんにはとても感謝しています。

 構築を完成させる際にはらららさんのアドバイスがとても役に立ちました。特に悪巧みは一度採用したのがうまくいかなくて抜いていたところ、アドバイスを受けて戻したのが非常に機能したので、良い結果を残せた決め手になりました。

 正直ピッピの歌うをめちゃくちゃに当てるような上振れをして本戦抜けを勝ち取るつもりだったのですが、実際そのような大きい上振れがあったわけでもなくこのような戦績を残せたため、上位プレイヤーにもポリゴンZは通用するという確信を得ました。そして本戦までの時間は、構築の問題点もいくつか発見されていたので、軸を維持しつつもそこを修正するために使おうと考えました。

 

 本戦で使用した構築については以上となります。後編に続きます。

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